「英語の長文」が読めるようになる意外なコツ

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このような洋書の壁にぶつかったとき、「洋書を読むためには、もっと英語力が必要なんだ」と考える方も多いかもしれません。確かに、英文法の基礎知識が足りなくて、単純な英文すら読めないという方であれば、もう少し基礎力を固めていけば、英文が読みやすくはなっていくでしょう。しかし、中学・高校と少なくとも6年間英語の授業を受けて、それなりに勉強してきた方であれば、英語の基礎力は十分あるはずです。それにもかかわらず、洋書のような長い英文をスラスラ読めないのはいったいなぜでしょう。

その大きな理由は、学校の授業で「じっくり丁寧に英文を読むクセ」が身に付いてしまっているからです。一語ずつ、単語の意味を確認したり、主語はどれ、動詞はどれ、と確認しながら読む―――こうした読み方を「精読」と言いますが、授業で教わる主な方法は精読だったのではないでしょうか。それによって、速く読むよりも、時間をかけて正確に読むことのほうが正しい読み方だ、という考えが私たちにしみ付いているのです。

読むスピードが遅いと疲れてしまう

もちろん、精読は間違った読み方ではありませんし、特に、英語学習を始めたばかりの初級者の段階ではメリットがあります。一つひとつ単語や文法を確認しながら読むことで、自分が知らない単語や、理解が十分でない文法に気づくことができるからです。

しかし、基礎的な英語力が身に付いた後も、精読的な読み方しかしていなければ、いつまで経っても英語をスラスラ読めるようにはなりません。リーディングというのは、前に読んだ内容をその次に読んだ内容とどんどんつなげて理解をしていく必要のある作業です。読むスピードが遅すぎると、読んだ内容をつなげて理解していく負担が大きくなって疲れてしまうのです。

中には、TOEICのパート7のような読解問題はそれなりに解けて、リーディングは得意だと思っているのに、なぜか洋書は読み切れない、という方もいるかもしれません。ここでお伝えしたいのは、学校や試験で「長文」と呼ばれるような英文は、実は長文ではないことです。

たとえば、先ほどのTOEICのパート7の読解問題は、長めの文章でさえ300ワード程度しかないのです。それに比べて、洋書は児童書で3万~5万ワード、大人向けの洋書で7万~10万ワード、長めの推理小説などは10万ワードを超えるものもあります。試験の読解問題を「長文」だと思って、そのくらいの長さのものしか読んでいなければ、本当に長い英文に慣れることはできません。

また、精読的な読み方では、読むために使う労力が大きすぎます。300ワード読んだだけでも疲れてしまって、数万ワードの洋書1冊を読み切るのはとても困難でしょう。疲れにくくするためには、「英語の読み方を変える」こと、そして「本当に長い英文を読むことに慣れる」ことが必要なのです。

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