職場の「雑談しやすい人」になる簡単なコツ 協力が得られやすくなり、生産性も上がる

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「ちなみに」「個人的には」が適度な会話を促進する

とはいえ、相手の話をただ聞いてうなずいているだけでは会話は盛り上がりません。相手の話を受け止めつつ、その話を深く掘り下げたい、あるいは広げたいもの。その際、便利な2つの枕詞があります。「ちなみに」と「個人的には」です。

「ちなみに、そういう失敗談なら僕も経験があってね……」

「なるほどね。個人的には、旅行するなら海よりも山がいいな。実は来週も天竜の山にドライブに行こうかと思っていてね……」

このように、話をより深める/広げることができます。相手はあなたのことをより深く知ることができて親近感を持つとともに、その後の雑談のきっかけづくりにもなります。

人は頼られるとうれしく思うもの

相談モードで話しかけてみる

むしろ部下のほうが忙しく、なかなか雑談をもちかけにくい。わざわざ業務外のことを自分から話しかけにくい。そんなときは、相談モードであなたから部下に話しかけてみましょう。

『話し下手のための雑談力』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

「ちょっと個人的に困っていることがあるんだけれど、話聞いてもらってもいいかな?」

「息子が読書感想文の宿題で困っているんだけれど、オススメの本ないかな?」

「Excelの使い方で困っていて、ちょっと教えてもらいたいんだけれど」

「来週富山に出張するんだけれど、確か出身だったよね? 食事どころのオススメ知っておきたいんだけれど教えてもらえる?」

人は頼られるとうれしく思うもの(頼りすぎは問題ですが)。それが年上や目上の人からなら、なおのこと。この会話をきっかけに、部下が気軽に話しかけてくれたり、相談をもちかけてくれるようになったら理想ですね。

以上、職場で雑談を増やすコツについてご紹介しました。職場の人間関係やパフォーマンスが変わるきっかけになればと願っています。

沢渡 あまね 作家/ワークスタイル&組織開発専門家

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さわたり あまね / Amane Sawatari

1975年生まれ。あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOO顧問/浜松ワークスタイルLab所長/国内大手企業人事部門顧問ほか。『組織変革Lab』主宰、DX白書2023有識者委員など。日産自動車、NTTデータなどを経て現職。400以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演を行う。著書に累計25万部の『問題地図』シリーズ(『職場の問題地図』『仕事の問題地図』『働き方の問題地図』など、いずれも技術評論社)をはじめ、『新時代を生き抜く越境思考』(同社)、『職場の科学』(文藝春秋)、『チームの生産性をあげる。』(ダイヤモンド社)など多数。

 

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