北朝鮮「巨大リゾート計画」は"非常識"の塊だ ビル170棟以上を猛スピードで建設中
不可能にも思える非常識な完工スケジュールだが、北朝鮮メディアが地上から撮影した画像によると、着工からわずか4カ月しか経っていないにもかかわらず、主要な建物の多くでは骨格部分がすでに完成している。
「すべてが計画どおりに進めば、カルマ海岸観光地区は8月中旬〜下旬過ぎ、あるいは9月上旬に開業されることになると思う」。北朝鮮との各種交流事業を手掛けているペクトゥ・カルチュラル・エクスチェンジのマイケル・スペイバー氏は今年3月、建設具合に関する北朝鮮ニュースの取材に答えて、このように語った。
ソウルからは釜山より近い
北朝鮮ニュース有料版でアナリストを務めているトリスタン・ウェブ氏によれば、北朝鮮をめぐる地政学的な条件が改善し、韓国人観光客に門戸が開かれれば、カルマ海岸のビーチリゾートには成功する見込みがあるという。
「近隣の金剛山への旅行ツアーは、私が韓国に住んでいた2000年代の初めには、ものすごく人気があった。バス(や船)で金剛山に行ったことのある人はたくさんいたし、金剛山に出掛ける予定のある人も多かった」と、ウェブ氏は言う。
「北朝鮮に足を踏み入れることができるという興奮が味わえることに加え、韓国人にとって(ウォンサンのリゾートが)魅力的な点としては、地理的な要素もある。地図を見ればわかるが、ソウルからウォンサンへと続く道は地形的になだらかなだけではない。実際の話、世界的に有名な釜山(プサン)の海雲台(ヘウンデ)海岸よりもソウルに近い」
さらに(日本海側に面している)東海岸の海のほうが韓国人には人気があると、ウェブ氏は続ける(ウォンサンは東海岸沿いにある)。「東側は(黄海に面した)西側の海よりも、ずっと透明度が高く、汚れておらず、深さもある」。つまり、「長い目で見れば、ウォンサンは韓国で人気ナンバーワンのビーチリゾートになる可能性を秘めている」というのだ。
(文:チャド・オキャロル)
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