日経平均株価は3日続伸、資生堂が急騰 TOPIXは3カ月ぶりに1800ポイント台回復

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 5月14日、東京株式市場で日経平均は3日続伸した。朝方は利益確定売りが先行したが、資生堂が急伸するなど好業績銘柄に対する買いが継続し、指数は切り返す展開だった。写真は都内で昨年9月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 14日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸した。朝方は利益確定売りが先行したが、資生堂<4911.T>が急伸するなど好業績銘柄に対する買いが継続し、指数は切り返す展開だった。後場入り後もじり高を続け、上げ幅を100円超に拡大した。TOPIXの終値は2月5日以来、3カ月ぶりに1800ポイントを回復した。

東証1部の売買代金は、オプションSQ(特別清算指数)算出日だった前営業日比11.5%減の2兆5931億円。業種別では不動産が上昇率トップとなり、倉庫・運輸、電気・ガスなど内需・ディフェンシブ関連セクターの一角の上げが目立った。不動産に対しては、自社株買いを発表した三井不動産<8801.T>の上昇が寄与した。

下落したのは6セクター。パルプ・紙が2%を超す下げとなった。小売業指数は連日で年初来高値を更新。輸送用機器はプラス圏で取引を終了した。

18年1─3月期の大幅増益を発表した資生堂が15%を超す上昇となり、上場来高値を更新した。同社1銘柄で日経平均を約42円押し上げる要因となった。売買代金は任天堂<7974.T>を上回り、ETF(上場投信)を除く東証1部銘柄でトップとなった。

全体相場に対しては、GLOBEX(シカゴの24時間金融先物取引)での米株価指数先物の上昇も支えとなった。日経平均は短期的な過熱感が意識されながらも、大引け前には2万2900円に接近した。

丸三証券・投資情報部次長の小松崎直樹氏は「4月以降の海外投資家の先物の買い戻し額は、年初からの売り越し額を考慮すればまだ一部にとどまっている。為替が1ドル109円台を維持し特段の悪材料がなければ、需給的な要因で日本株がじり高を続けてもおかしくはない」と指摘する。

個別では日本板硝子<5202.T>がストップ高比例配分。同社は11日、未定としてきた2018年3月期の普通株式の期末配当を1株20円にすると発表した。6年ぶりの復配となる。19年3月期は大幅増益を見込むほか、年間配当は記念配当をあわせ、前期比10円増配の30円を予定。復配と今期業績予想を好感した買いが入った。

半面、19年3月期が大幅減益、減配となる見通しを発表した奥村組<1833.T>が急落。18年1─6月期の中間期業績が最終減益となる見通しを発表したルネサスエレクトロニクス<6723.T>が安い。

東証1部の騰落数は、値上がり1197銘柄に対し、値下がりが813銘柄、変わらずが73銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22865.86 +107.38

寄り付き    22705.30

安値/高値   22683.64─22894.76

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1805.92 +10.96

寄り付き     1792.95

安値/高値    1791.59─1807.01

 

東証出来高(万株) 151988

東証売買代金(億円) 25931.44

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