5月の日本株が上昇すると読む「6つの理由」 為替も「ドル高円安」へと転換した可能性
昔からよく言われている相場格言のひとつに「節分天井、彼岸底」というものがある。上げ下げのリズムの形をあらわしたもので、株価は2月初め(節分)から下がり、3月後半(彼岸)で底入れした後、5月で売れるほどの上昇があるという相場の習性を指す。ついでに言っておくと、この格言は、5月からは再び「調整安」と言う付録が付いていると言ってもいいかもしれない。
2018年は久しぶりの「彼岸底」に
実は、ここ数年を見ると、年前半の安値は、3月とはなっていなかった。昨年の年前半安値は3月ではなく4月14日(1万8335円)、2016年は逆に2月12日の節分近辺が底(1万4952円)だった。2015年に至っては、節分から彼岸まで一直線の上げだ。
しかし今年は、見事な「彼岸底」になりそうだ。「底値現象」を数えればきりがないが、6つほど挙げて見る。カギはお彼岸の3月23日(前後を含む)の現象だ。
(1)日経平均株価の予想PER(株価収益率)は3月23日に12.22倍という低水準になった。先週末は予想EPS(1株利益)も史上最高の1700円台に戻り、それでもPERは12.98倍である。
(2)筆者が重視する指標の一つ、日経平均の総合かい離(25日、75日、200日移動平均線のかい離率の合計)が3月23日にマイナス16.54%を記録した。先週末はプラス5.92%に回復した。
(3)空売り比率が3月23日の前日3月22日に50.3%となった。空売り比率は逆指数で、この数字は「セリングクライマックス」を示す。3月23日は日経平均が974円安となったが、この日の出来高は19億株を超えた。
(4)日経VI(ボラティリティー・インデックス)も3月23日は27.00となった。先週末16.00と適温相場の水準に戻っている。
(5)ドル円も3月23日の1ドル=104円64銭で明らかに方向転換となった。
(6)そして何よりも、外国人投資家が彼岸を通過した4月第1週から買い転換した。
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