ヘッジファンドは、5月に勝負に出てくる?

株の乱高下を演出しているAIに惑わされるな

ヘッジファンドが日本株で勝負をかけてくるのは5月かもしれない(撮影:尾形文繁)

4月6日のニューヨーク(NY)ダウは572ドル安の2万3932ドル、ナスダックも161ポイント安の6915ポイントとそれぞれ約2.3%の大幅反落で取引を終えた。NYダウの下げは、一時700ドルを大きく超す場面もあった。

これはドナルド・トランプ大統領による1000億ドルの対中国追加関税を受けて、米中貿易戦争への警戒感が再燃したためだ。注目だった3月米雇用統計やジェローム・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長講演内容の影を薄くした。

株の乱高下を演出しているのはAI?

ここまでNY株は激しく上下動を繰り返しているものの、波乱の原因は極めて限定された材料による。大幅下落時の理由を見て見ると、まず2月2日のNYダウ665ドル安と、2月5日の1175ドル安の材料は、前者が金利上昇ペース、後者が賃金上昇・インフレ加速懸念と注目点は違うが、雇用統計の内容が原因だった。

次に3月1日の420ドル安、3月22日の724ドル安、4月2日の458ドル安、そして先週末572ドル安は貿易戦争懸念だ。雇用統計の発表は3月、4月もあったが、もはや材料にはならなくなった。

しかし、貿易戦争懸念は「本格的な撃ち合い」にならないと皆が思っているのに、よくもまあこれだけ何度も飽きずに売られるものだ。人間投資家の心理ではない。おそらくヘッジファンドがAI(人工知能)の指示通りにやっている影響が大きいと思われる。

AIは自身で学んで進化すると言われているが、果たして「織り込み済み」の学習はしているのだろうか。米中がカードの投げ合いをしているだけなのに、フェイントのカードを出すたびに、はっきり言って「馬鹿の一つ覚え」のように売ってくる。その内AIも「織り込み度」を学習すると思うので、AIファンドの売りによって激しく動く今のうちに、AIの逆手を取れば、効率の良い投資が出来るのではないかと思うほどだ。それほど激しい上下運動だが、少なくとも、個人投資家は巻き込まれてはならない。

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