5月の日本株は夏の上昇に備え「買い増し」も GWを無事通過、「セルインメイ」にはならず?
先週末の5日、NY(ニューヨーク)ダウは332ドル高の2万4262ドル、ナスダックも121ポイント高の7209ポイントとなった。NY市場の出来高は7億7386万株とやや低調ながら、大幅高で終わった。
「バフェット効果」絶大!5月1週目は穏便な着地に
米国政府高官が中国に乗り込んでの「米中閣僚級貿易交渉」は激しいやり取りにもかかわらず目立った進展がなく、この日のNY株は売り先行のスタートで、NYダウは序盤に150ドル安となった。
しかし、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが2018年1~3月期にアップル株を7500万株も買い増したと報じられると、同社株が急伸(前日比3.9%高)。これをきっかけに、ハイテク株中心に買いが入った。一方、注目の4月の雇用統計平均時給は、前月比で0.1%上昇。市場予想の0.2%を下回り、インフレ圧力に対する投資家の警戒感を幾分和らげた。
この5日の上昇で、結局4月最終週との比較でみるとダウは48ドル安、ナスダックが89ポイント高。イベントがかなり多く波乱も予想された日本のGW(ゴールデンウイーク)中のNY株は、穏便な着地となった。CME(シカゴマーカンタイル取引所)の日経平均先物も2万2455円と、連休の谷間の2日とほぼ同水準で、GWという日本株にとってリスクだった時間帯を乗り越えて、7日以降、実質的に5月相場がスタートする。
5月相場の鍵を握るのはやはり米国経済であり、米国株の水準やドル円レートであることは言うまでもないが、ドル円はここにきて1ドル=109円台と円安で推移している。米国の長期金利も2014年1月以来、4年3カ月ぶりに3%台にタッチしたが、株価的波乱はなかった。これは好調な米国経済を映した、言わば「良い金利上昇」という認識が勝ったためだ。
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