ICOによる資金調達が地方の活路になるワケ

仮想通貨に対する不信を乗り越える

仮想通貨は地方自治体の資金調達に使えるのか(写真:makaron* / PIXTA)

地方自治体が行うインフラ整備などの資金を集めるのに、仮想通貨が使えたら……。

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そんな発想を実現すべくすでに動き始めている。アメリカ・カリフォルニア州のバークレー市。南にシリコンバレーがあるサンフランシスコ湾の東岸にあり、州立のカリフォルニア大学バークレー校を擁して、産学相まったITビジネスも盛んなところだ。

バークレー市議会で、5月1日に、仮想通貨に用いられる技術で地方債を販売する試験プログラムの検討を行政担当官(シティ・マネジャー)に求める決議が、全会一致で可決された。現地メディアのBloombergがそう報じた。地方自治体がこうした取り組みに着手するという例は、聞いたことがない。

地方自治体が行うインフラ整備

正式な検討はこれからだが、もし実現するとどのようなイメージになるだろうか。市議会の決議に至るまでの検討からうかがえる背景をまとめると次のようになる。

地方自治体は、アメリカに限らず日本や他の国でも、一部の資金を金融機関などから借りて、インフラ整備などを行っている。地元の金融機関から少額の資金を相対で借りる程度ならまだしも、より多くの資金を借りようとすると、不特定多数の貸し手からおカネを借りる必要がある。そうなると、相対で借りるというより債券にして、市場で資金を調達することになる。まさに、地方債の発行である。

ただ、発行の際にはコストと時間がかかる。そのうえ、小規模な資金調達が難しい。規模が小さすぎると、その地方債の価値(償還確実性や転売の機会)が評価しにくく、いったん地方債を購入した投資家が、転売しようとしても買ってくれる相手が見つからない。

それを避けるために、格付け会社による地方債の格付けがある。AA(ダブルエー)格の地方債は、発行する地方自治体が異なっていても、同程度に高い償還確実性があるとみることができる。地方債の格付けによって、投資家は、その地方債の償還確実性などを見極めることができ、ひとたび発行された地方債を流通市場で売買することが容易になる。

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