繊維の老舗、利益5倍の陰に地道な構造改革

小松精練、3年で株価2倍・利益5倍のなぜ?

中東男性の民族衣装である「カンドゥーラ」。小松精練はこの衣装に使う生地「トーブ」の高級品を大手メーカーに供給している(写真:JooFotia /PIXTA)

ポリエステル織編物の染色加工大手・小松精練が、明日5月9日に2018年3月期決算を発表する。2月に期初の業績見通し(売上高380億円、営業利益16億円)から増額修正しているので、直近の会社予想は売上高が385億円(前期比7.3%増)、営業利益が20億円(同38.4%増)と、大幅な増収増益で着地する見通しだ。

もっとも、2017年4~12月期(第3四半期)までの累計実績は、売上高が前期比7%増に対し、営業利益は64.5%増。第4四半期で失速していなければ、営業利益以下は会社計画を大きく上回って着地する可能性がある。

営業利益が20億円を超えるのは、1995年3月期以来、実に23期ぶりのことだ。

3年で株価は倍増、営業益は5倍増

小松精練誕生の地である石川県小松市は、建設機械メーカー・コマツの企業城下町として有名だが、同時に周辺を含めた小松地区全体が、室町時代以前から絹織物の産地として知られ、地元で染色をする必要に迫られた結果、染色のメッカにもなった。

同社は小松地区の織物組合傘下の染色工場を母体に複数の企業が統合し、1943年に発足した染色加工メーカーだ。

東レのナイロン織物の染色加工指定工場になったのは1961年のこと。生地メーカーから生地を預かり、染色加工する受託業務に加え、生地をメーカーから仕入れ、染色加工しオリジナルの合繊生地として販売する事業も手掛けている。

用途は衣料向けが7割を占めるが、残る3割がカーシート、カーテンなどのリビング用品、靴やかばんなどの雑貨用品、医療・福祉、電材、建材など資材向け。売上高に占める東レ依存度は14~15%と、さほど高くない。

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