「夏の羽毛布団選び」に必要な3つのポイント 季節の変わり目に「掛け布団」を見直そう

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寝室環境や気候に合わない寝具を使うと、なかなか体が温まらずに眠れなかったり、逆に汗が中にこもって蒸し暑さを感じ、途中で目が覚めてしまうこともあります。就寝中、人はじっとしているわけではありません。何度も寝返りを打ちますし、体からコップ1杯程度の水分も放出されます。ひどいときは、かいた汗で体が冷えて風邪を引いてしまうなんてこともあります。

そこで、理想的な寝床内気候を保つために、大きな役割を果たしているのが、適切な掛け布団です。もちろんマットレスの吸放湿性や寝姿勢を保つために個々にあった弾力性も大事ですが、上に何をかけるかで布団の中の心地よさが大きく変わるのは皆さんもご存じのとおり。

掛け布団には、ムレない吸放湿性、掛けたときにすきま風が入りにくいフィット性、寝返りを打ったときにズレにくい追動性が大切なんですね。

実はもう1点。体に負担をかけない重さも大事です。重い掛け布団をかけると、しっかり掛けている感があって満足することもあるかもしれませんが、寝返りを打ちにくく、何回かに分けて動いたりしたことはありせんか。目が覚めているときは気にならないかもしれませんが、寝ているとき重さでスムーズに動けないのは、いい眠りを阻害する要因になってしまいます。自然な血圧低下や寝返りのしやすさを考えると「軽い」というのも大事なポイントなのです。

「羽毛布団」選びに必要な3つのポイント

掛け布団の理想的な条件を満たしやすいものがあります。それが「羽毛布団」です。羽毛布団は、軽さ、フィット感、保温性、吸放湿性を満たせる優秀な掛け布団。軽いので上げ下ろしも楽ですし、いろいろな意味で体に負担がありません。

しかし掛け布団の中では高額なので、実際に選ぶとなるとどこで判断していいか悩むはず。

羽毛布団を選ぶとき確認したい点は3つあります。ダウンとフェザーの混合率、ダウンパワー、においです。特にダウンとフェザーの混合率とダウンパワーは価格に直接影響するポイントなので覚えておきましょう。

羽毛布団の中の羽毛には、ダウンとフェザーの2種類があります。ダウンとは胸部に多い綿羽で、空気を含んで水に浮き、体を保湿する、タンポポの綿帽子のようにふわふわとしたボール状をしています。

フェザー(スモールフェザー)とは中央に湾曲した芯状の羽軸を持つ羽根です。ダウンと混ぜることで弾力性を発揮します。ジャケットの繊維のすき間からとげのようなものが出てきて、引っぱったら羽根が出てきたことはありませんか。あれがフェザーです。実際、ダウンが鳥の肌着といわれるのに対して、フェザーは上着ともいわれています。

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