「夏の羽毛布団選び」に必要な3つのポイント 季節の変わり目に「掛け布団」を見直そう

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このダウンボールの大きさと量が羽毛布団の品質を左右してます。ダウン率が高いと保湿性、弾力性がアップするので、混合率90%以上がいいとされています。ちなみに「羽根布団」といわれるものは中が「フェザー」ということです。

「ダウンパワー」とは羽毛の質を表す単位。簡単に言えば「ふわふわ度」です。ダウンボールが大きいほどダウンパワーが高くなり、保湿力(品質)が優れているとされています。

羽毛布団にグレードを表す「ニュー」「エクセル」「ロイヤル」「プレミアム」というラベルを見つけたら、これが品質の目安となるのでぜひチェックしましょう。「ニュー」のダウンパワーは300dp以上、「エクセル」は350dp以上、「ロイヤル」は400dp以上、「プレミアム」は440dp以上となっており、ロイヤル、プレミアムになると高級品といわれます。

このダウンとフェザーを生んでいるのが、ダック(マガモやカルガモ。いわゆるアヒル)やグース(ハイイロガンやサカツラガンなどのガチョウ)といった水鳥たちです。ダックよりもグースのほうがダウンボールが大きいとされています。

成鳥したグースのダウンは採取量が少ない

しかし成鳥したグースのダウンは採取量が少ないので、価格が高くなります。それゆえ成熟したダックを選んだほうがコストパフォーマンスが優れている場合もあります。

産地としては北緯45~53度のダウンベルトと呼ばれる比較的寒冷地のものが良質といわれており、ハンガリー、ポーランド、ウクライナ、フランス、オーストリア、ユーゴスラビアのほか、カナダでも採取されています。「○○産ホワイトグース○%」などとアピールされるので覚えておいてください。

「におい」というと意外に感じるかもしれませんが、羽毛は生物由来なので、どうしてもにおいは避けられないのです。製造過程できれいな水を大量に使って洗浄されますが、においが残る場合もあります。購入直後はしばらくは独特のにおいが気になって眠れないという方もいらっしゃいます。通信販売を使う場合は確かめられないので、口コミなどをチェックしたいところです。

以上が羽毛布団の品質基準ですが、いくら以内でと予算が決まっているなら、その予算の範囲内でいちばん品質のいい羽毛布団を探してみましょう。

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