関節性リウマチ患者の敵は過度の肥満だった 体を動かさないことが体重増加に直結

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昨今の研究では体重減少もまた障害と関連付けられていたが、これは加齢とともに人々が病弱となって体重を減らしたためである可能性があり、正しく食べて、もっと運動をして、体調を整えるために意識的な努力を払ったためではない、と『Arthritis Care and Research』誌で研究者たちは推測している。

この研究は肥満が関節リウマチ患者の障害にどのように直接影響をもたらすかあるいはその可能性について証明することを意図してはいない。とはいえ、この研究に関わっていない、スイス・ジュネーブの病院「Hopital Beau Sejour」で研究者として働くアクセル・フィンク博士は、「体重を減らせば、たとえ肥満でなくなるには十分でないとしても、関節リウマチ患者は具合が良くなるかもしれないことをこれら結果は示唆している」と述べた。

体を動かさないことが体重増加に

「標準体重に達するなどの非現実的な目標ではなく、体をより多く動かしながら、ゆっくり漸進的に体重を減らすことを目指すべきである、とわたくしの患者には言っています」。フィンク博士は電子メールでそのように述べた。

関節リウマチ患者にとって肥満は障害の悪化につながりかねないが、免疫系疾患を持つ人々の幾らかはこの疾患の結果として肥満になる可能性もある。この研究に関わっていない、セルビアのベオグラード大学の研究者であるプレドラグ・オストジック博士は次のように指摘した。「肥満や慢性痛によって、関節リウマチを持つ患者はあまり活動的でなくなり、体を動かさないことが体重増加につながるかもしれません」。

オストジック博士は電子メールでそのように述べた。「一方、関節軟骨の負担過重や悪化の加速(変形性関節症)により、肥満は関節リウマチとは別に関節障害をとりわけ下肢や下部脊椎に引き起こしかねません」。

「体重減少は機能的能力に必ず良い効果をもたらします」。オストジック博士はそう付け加えた。「健康的な体重は理想ですが、太り過ぎもまた受け入れ可能な目標です。極度の肥満の関節リウマチ患者にとっては特にそうです」

(文:リサ・ラパポート)

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