「最強の睡眠」のためのシンプルな3つの極意 ノーベル賞有力候補者が直伝!
とはいえ、脳をしっかりメンテナンスするには、睡眠時間の長短にかかわらず、やはり質のよい、十分な睡眠が不可欠なのだ。平日は睡眠不足気味だから、休日にたっぷり眠って、平日の睡眠不足を補う。こんな習慣をもっている人もいるかもしれないが、それは適切な睡眠法ではないという。
「理想は、やはり毎晩、十分な睡眠を確保することです。睡眠が足りないことを『睡眠負債』と呼びますが、まず、その負債がゼロになるような質と量の睡眠をとることです。この『睡眠負債』を後でまとめて返そう、などというやり方はよくありません。週末の長時間睡眠によって就寝時刻や起床時刻が変わると、夜になると眠くなり、朝になると目が覚めるという自然な睡眠リズムが乱れてしまいます。すると、睡眠リズムをコントロールしている『体内時計』が乱れ、睡眠の質が下がり、疲れがとれないのです」
多忙な日々を送るビジネスパーソンは、平日の寝不足を休日にまとめて返済しようとしてしまいがちである。くれぐれも、規則正しい睡眠の確保を日頃から心がけたいものである。
極意2:日中にしっかり日光を浴びよう
櫻井氏は「人の体は、朝、日光を浴びることで、夜にちゃんと眠くなるように体内時計が整えられます」と話したうえでこう続ける。
「私たちの体は、夜に強い光を浴びるようには作られていません。それなのに、夜も明かりをともし、寝る直前までスマホなどの強い光(ブルーライト)を浴びている。これは好ましくありません」
1日のどのタイミングで光を浴びるかが、睡眠の質を高めるキーポイントということである。朝に光を浴びれば、夜にはちゃんと眠くなる。ということは、私たちの体は、朝から時間がたつにつれて、眠くなっていくようにできているのだろうか。
「朝に覚醒し、夜に眠くなるのが正常な生体リズムですが、徐々に眠くなるわけではありません。日中で最も覚醒度が高いのは、実は寝る3時間くらい前なのです。昼食を食べた直後に眠くなる人は多いと思いますが、夕食の直後って、大して眠くならないと思いませんか?」
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