「最強の睡眠」のためのシンプルな3つの極意 ノーベル賞有力候補者が直伝!
櫻井氏は、脳を「コンピュータ」にたとえる。コンピュータの容量が有限であるように、脳一つの神経細胞が扱える情報量にも限界がある、というわけである。
「コンピュータの重要な部分を書き換えるアップデートする際には、いったん電源をオフにする必要がありますよね。それと同様、脳のメンテナンスでもいったん覚醒状態をオフにする、つまり眠ることが必要なのです。情報処理をするのは覚醒中ですが、記憶が強化されるのは睡眠中なのです」
さらに、脳の神経細胞も「細胞」である以上、「代謝」をしているという。すると代謝産物として老廃物、いわばゴミが発生する。そのゴミの処理をするのも睡眠中だという。
単に疲労回復のためだけではなく、必要・不必要な情報の整理整頓など多様な役割を担っている睡眠。どうせ毎日眠るのならば、ぜひ効果的な睡眠を習慣化したいものである。
極意1:「時間」ではなく「質」にこだわろう
それではここから、最強の「睡眠」の3大極意を見ていこう。
まず気になるのが、理想の睡眠時間は何時間かということではなかろうか。それとも、必要な睡眠時間は人それぞれなのだろうか。
「よく、睡眠は7時間とることが理想とはいわれますが、体質、つまり遺伝子によって、個々の顔や体型、性格が異なるように、必要な睡眠時間も異なります。程度には個人差があるものの、歳をとるにつれて睡眠時間が少なくなるというのは共通した傾向です。脳の発達段階にある子どもは、それだけ多く神経回路の組み換えをする必要があり、大人よりたくさん眠る必要がありますが、ある程度、成長し、脳が発達しきるにつれて、その必要はどんどん低下していき、睡眠も短くてよくなっていくのです」
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