政府高官のモラル欠如問題が米国でも炎上中 環境保護庁長官の行為は何がマズいのか
ウェスト・ヴァージニア州選出のデイヴィッド・マッキンリー議員は、プルイット長官への支持を表明する何人かの共和党員のうちの1人。マッキンリー議員は、「この聴聞会は当てこすりとマッカーシズムの典型的なやり方」と批判。1950年代の共産党員根絶キャンペーンにたとえてみせた。
ミシシッピ州選出のグレッグ・ハーパー議員は、聴聞会で見たものをトランプ政権の上級職員を狙った「政治的な流血スポーツ」と表現し、非難した。しかしながらハーパー議員は、数名の民主党員と同様、プルイット長官の出費問題を内部告発し明るみに出した者たちが解雇された、あるいは配置換えされたという報道についての懸念を表明した。
「役職を変えたという主張は全くのでたらめ。そんなことが起きているという認識はない」とプルイット長官は答えた。
24時間警護するセキュリティーチームは必要なのか
ペンシルバニア州選出のライアン・コステロ議員やニュージャージー州選出のレオナルド・ランス議員のような共和党員は、10万ドル以上かかったファーストクラスのフライトやプルイット長官を24時間警護するセキュリティーチームについて質問した。
「あなたの回答を見直したが、そのいくつかは情報が欠けているか十分ではない」とコステロ議員は述べた。
プルイット長官は、EPAからファーストクラスでのフライトは安全のための手段であると言われていた、と応じたが、最近になってファーストクラスのフライトの利用はやめる決断を自ら下したと述べている。自分自身を警護する24時間のセキュリティーチームについては、彼が受けた個人的な脅迫のいくつかを暗唱することで正当化してみせた。EPA監察官執務室にこれらの脅迫を報告したところ、その悪質さは「前代未聞」と評価されているとコメントした。
プルイット長官は、エネルギー業界のロビイストの妻との間でワシントンの部屋の1泊50ドルで宿泊できる賃貸契約を結んでいる。この疑惑については、「この契約は倫理的に正当であるという承認を受けている」と述べた。「EPA監察官執務室もこの値段はおおよそ市場価格であると判断している」(プルイット長官)。
170人に及ぶ民主党下院議員はプルーイット長官の辞任を求めており、5人の共和党員も最近これに同意を示している。
(執筆:ヴァレリー・ヴォルコヴィッチ、リチャード・コーワン
追加取材:スティーヴ・ホランド、ティモシー・ガードナー
編集:ウィル・ダナム)
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