政府高官のモラル欠如問題が米国でも炎上中 環境保護庁長官の行為は何がマズいのか

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適任性を問われているプルイット長官(写真:REUTERS/Brian Snyder)

プルイット長官が適任者かどうかを審査する議会公聴会があったのは、やはり倫理的欠陥を指摘されたトランプ大統領の主治医であるロニー・ジャクソン氏が、退役軍人省長官への就任を辞退したのと同じ4月26日だった。

EPA監察官、GAO(会計検査院)、米行政管理予算局、そして下院監視委員会……。プルイット長官に対する調査は、これから先1ダース近くも予定されている。

民主党議員はプルイット長官に「『はい』か『いいえ』」で答える質問を矢継ぎ早に炸裂させ、彼の行動を恥ずべき行為であると時折述べながら、トランプ政権が経済的発展を妨げるとして断行した環境規制の引き下げを責め立てた。

「終わらないように思える非行の数々」

たとえば、ニューヨーク州選出のポール・トンコ議員は、彼の「終わらないように思える非行の数々」「いかさまをする傾向をもった性格」という具合に厳しく非難した。メリーランド州選出のジョン・サーベーンズ議員は、プルイット氏を「典型的な、国民の信頼を脅かす輩」と呼んだ。

EPAからの4万3000ドルの支出によって賄われた彼のオフィスへの防音電話ブースの設置は、法律違反であることを知っていたのだろうか。ある議員がその点を質問した際、プルイット長官は「これについては内部で調査を行っているところだ」とはぐらかした。

GAOは今月、議会の承認を得ないまま防音電話ブースを設置したことは法律違反と判断した。プルイット長官は彼のオフィス内に安全な電話線を引くように頼んだことは認めたが、その値段について知っていたとは言わなかった。

プルイット長官は、就任後、民主党のバラク・オバマ前大統領による電力発電所からの温室効果ガス排出を抑える政策や、その他業界から反発されていた環境規制を取り下げた。その際、保守派からは賞賛を受け、環境保護論者からは強く非難されていた。

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