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「米朝首脳会談」は準備段階から非常識すぎる トランプ政権はまともに準備できるのか

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とはいえ、外交日程を戦略的に考えられる政府高官や外交官は、ほとんどいない。駐韓米国大使を務めたことのあるマーク・リッパート氏のような、ごく少数の例外を除いては。

さて、米朝首脳会談についてだが、関係国はチェスボードをそれぞれ違った視点から眺めている。たとえば、韓国の目標はおそらく、先行して4月27日に行われる南北首脳会談を通じて、米朝会談に向けた世論や期待感といったものの方向性を定めることにある。

外交カレンダーを戦略的に活用できるか

そして、トランプ大統領と金正恩委員長が会談を終えた後には、この首脳会談から生まれた少しでも前向きな流れを維持し、新たな成果へとつながるようにチャンスをつくり出し、一連の動きの中で韓国が中心的な役割を担い続けられるようにすることが、次なる目標になるはずだ。

つまり、韓国の文大統領と青瓦台(韓国大統領府)が米国、韓国、北朝鮮による3カ国首脳会談の可能性をほのめかし続けているのは、当然といえる。では、トランプ政権は、こうした外交カレンダーをチェスボードのごとく戦略的に利用できているのだろうか。疑わしいところだ。

だが、首脳会談に向けて抜かりなく準備を行うのであれば、次の展開にどのような影響を与えるのかについても、しっかりと考えておかなければならない。

米朝首脳会談が近づくにつれて、準備の進み具合に関する報道も増えてこよう。そのようにして報じられた情報を、本稿で紹介したように米国政府が通常とっている準備プロセスに関する知識と照らし合わせてもらいたい。そうすれば、何がうまくいっていて、どこに課題があるのかが、きっと見えてくるはずだ。

(文:Mintaro Oba

筆者のミンタロウ・オバ氏は、米国の元外交官。米国務省で韓国問題を担当した。現在はスピーチライターとして活動している。

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