家庭を壊した不倫女への憎悪が筋違いなワケ どんなに憎んだところで負け戦でしかない

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かえで様、あなたが元夫の不倫相手の不幸を願い続けるだけで、あなたは負けています。元夫が不倫をして居直ったり、その夫と離婚に至ったのは、勝ち負けの話ではありませんでした。しかしその後数年間も、あなたがそれに引きずられているだけで、あの2人に負けています。しかもあなたが憎む相手が、元夫よりも、その不倫相手であることが気になります。

先の船田氏の元夫人が、いまだに船田氏より現在の妻の不幸を願って暮らしておられるとしたら、どのような姿を想像しますか? 私は一度だけ、当時の夫である船田氏の選挙応援をしておられる姿を映像で拝見したことがありますが、とても物静かで聡明そうな方でした。それできっと彼女なら、縁がなかった人のことで思い煩いながら生きるという、自分の人生を冒涜するような生き方はしておられないと想像しています。父親にも見捨てられた子どもさんたちを、父親の分まで愛してしっかり育てるには、そのような心のすき間はないのです。

あなたは、何も失うことなく勝ち誇ったように、何もしなくともメディアを通じてあなたにほほ笑みかけてくる前出の2人の女性はいません。あなたはまずフェイスブックで彼女に会いにいくのさえやめればいいのです。彼女は絶対そこでは、おとぎ話のようなことしか書きません。腹が立つだけです。「魔性の女」が幸せに落ち着く例もありますが、あなたが望まなくとも、今の幸せがいつまでも続く確率のほうが低いのです。そしてどちらに転んでも、あなたのこれからの幸福には関係のないことです。

あなたが恨むべきは、元夫

それにあなたが恨むべきは、元夫です。そんな「魔性の女」に引っかかって妻子を捨てた彼に問題があったのです。こんなとき、「不倫相手がすばらしい人だったらまだあきらめもつく」という人は多いです。今のあなたのご心情を察しますに、彼は自分の過ちを認めて、あなたに土下座して赦しを請えば、あなたに赦してもらえそうではありませんか。それは彼がいちばん知っているはずですが、そのようには出ていません。彼とはそこまでの縁で、彼はそれだけの人だったのです。

そんな彼を憎み続ける間は、あなたの人生も劣化するだけです。まして元夫の元不倫相手など、あなたの世界から消すべきです。この2人に惑わされ続けるなど、自分を不幸の中に身を置いて、前進しない口実をつくるようなものです。

薄情で無責任だった元夫の分まで強く優しく、子どもさんたちを育ててください。同時にあなた自身の幸福を追求してください。あなた自身が充実すれば、つまらないあの者たちが幸せになろうと気にならないものです。あの者たちにこれ以上、あなたの人生を阻ませないそのカギは、あなたの心の中にあります。おとぎ話のような言い回しになりましたが、これは確信を持って申し上げています。本当ですよ。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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