名門高「都内私立優位」という大いなる錯覚 東大・京大・国公立大医学部合格ランキング
拙著『地方公立名門校』刊行のために、「大学通信」に作成してもらった東大・京大・国公立大医学部医学科の合計合格者数ランキングの一部をここに転載する。単年の合格実績ではブレが生じやすいので、2013年から2017年の5年間の平均値を使用した。
文武両道は当たり前!地方「ご当地名門校」の底力
私立・国立・公立高校の総合ランキングで見ると、1位は開成(東京)、2位に灘(兵庫)など、20位までをほとんど私立高校が占めている。
ただし、普段見慣れた東大合格者数ランキングとは順位がだいぶ違う。開成、灘に続くのは、愛知の東海(3位)、京都の洛南(4位)。東海は、国公立大医学部への進学者数が突出して多い。洛南は地元京大に圧倒的に強い。いずれも東大合格者数ランキング上位ではないので全国区での知名度は低いが、実は全国でも屈指の超進学校なのだ。
学校によって当然1学年の生徒数規模が違う。生徒数の母数の違いが合格者数にも影響を与える点は考慮すべきである。かといって、小規模校である筑駒や灘が1学年の定員を倍増させた場合、従来どおりの学力の生徒を集め、しかもいままでどおりの教育の質を保てるかはわからない。おそらく無理だ。合格者数を卒業生数で割って「合格率」を比べれば公平になるという単純な話でもないのだ。
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