「コミュ障」が誰とでも仲良く話すための心得 「自分と話したがっているんだ」と思い込もう

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コミュ力は決して生まれつきの才能ではない。筆者が身をもって学んだのは、ちょっとした気づきで、コミュニケーションは信じられないほど楽になり、高く積み上げていた他人との間の垣根をぐんと低くできるということだ。

前置きが長くなってしまったが、以下が筆者の「コミュニケーションをグンと楽にする『気づき』」である。

コミュニケーションを楽にする5つのポイント

<1>先入観を持たない

見知らぬ人に会うと、つねに人間は無意識にその人の「品定め」をしてしまう生き物である。生存のために、相手が敵か味方かを見極めるのは本能的行動だ。しかし、「自分に危害を及ぼすかどうか」という判断力は重要だが、それ以外については、自分勝手な定規で相手を判定することをまずはやめてみることをお勧めする。

「この人は意地悪そうだ」「この人は私のことが嫌いそうだ」などと、ついつい自分なりの解釈で話す前から、人に色を塗っている。相手とのコミュニケーションの障壁になりそうな、あらゆる先入観を捨てることで、「真っ白なキャンバス」が現れる。話しながら、ゆっくりと、少しずつ、相手像を描いていけばいい。まずは「まっさら」な状態から始めよう。

<2>相手が話したがっていると思い込む

筆者が早稲田大学に入学したての頃、キャンバスでは、サークル勧誘の呼び込みが一斉に行われていた。男性のほうが多い大学で、当時、私の学部では男性の数は女性の10倍以上。当然、ブチャイクな自分でも「少しはモテるのではないか」と甘い期待を抱いていたわけだが、フタを開けてみたら、近隣の女子大生がわんさかいて、結局、だ~れも声などかけてくれなかった。

こんな感じで、つねに「私なんかとは誰も話したくないだろう」というトラウマのようなものを抱えて生きてきたが、アメリカで、超人的なネットワークを持つ「カリスマインフルエンサー」に教わったのは、「どんな相手も自分と話したがっていると思い込め」ということだった。

「誰もが話しかけてもらいたがっている」と妄信的に信じ、「話すことを怖れるな」というのだ。もちろん、あからさまに嫌がる人もいるかもしれないが、10人中10人がそういう人ではないはずだ。確かにそのとおりやってみると、話しかけることも苦痛でなくなるし、迷惑そうな人も多少はいるが、驚くほど、会話が弾むこともある。「信じる者は救われる」のである。

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