黒船DAZN参入でプロ野球中継は何が変わるか 参入2年目で11球団の放映権を獲得した背景

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――DAZNから球団の内部に入って行ける人材はどうするのか?

昨年1年間で、スポーツメディアのプロが集まるコミュニティにアクセスできるようになったので、その人脈を活用する。

――11球団からの放映権獲得に投じた金額は?

申し訳ないがお答えできない。

独占契約の計画はない

――今回は独占契約ではないが、プロ野球も独占契約を目指すのか?

ダ・ゾーンのコマーシャルディレクターを務めるジョセフ・マーカウスキー氏が取材に応じた(編集部撮影)

いまのところ、その計画はない。

――日本のプロ野球界は閉鎖的だとも言われている中、11球団が合意し、なおかつショルダーコンテンツ制作への協力も約束している。この結果は快挙なのでは?

閉鎖的という印象はなく、関係者は皆、暖かく迎え入れてくれた。特にPLMの根岸氏(根岸友喜社長)は非常に協力的だった。彼はプロ野球の発展に向けてのビジョンがクリアで野心的でもあり、共感できた。

日本のプロ野球界が独特であることは確かだが、だからこそ私はリスペクトしているし、独特だからこそ日本でいちばん人気のあるスポーツなのだと思う。われわれはまだ「日本野球村」の住民としては新参者だ。長くそこに暮らし、よき隣人になりたい。

伊藤 歩 金融ジャーナリスト

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いとう・あゆみ / Ayumi Ito

1962年神奈川県生まれ。ノンバンク、外資系銀行、信用調査機関を経て独立。主要執筆分野は法律と会計だが、球団経営、興行の視点からプロ野球の記事も執筆。著書は『ドケチな広島、クレバーな日ハム、どこまでも特殊な巨人 球団経営がわかればプロ野球がわかる』(星海社新書)、『TOB阻止完全対策マニュアル』(ZAITEN Books)、『優良中古マンション 不都合な真実』(東洋経済新報社)『最新 弁護士業界大研究』(産学社)など。

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