布袋の、くつろぎっぷり
隠居してからの仙厓は、庶民と交流する時間を持つことができた。人々の悩みも知るようになり、それを和らげるためなのか、禅とは関係のない、七福神の絵も描いている。いちばん下にいる、布袋のくつろぎっぷりが見事。布袋は実在した人物で、弥勒の生まれ変わりと言われる。仙厓は布袋と自分を重ね合わせて、たびたび絵に登場させている。
博多では昔から「仙厓さん」と呼ばれ、今も根強い人気があるという。にこやかさにひかれて一枚目の『指月布袋画賛』を手に入れた出光佐三氏は、鈴木大拙氏との交流で知識を深め、禅の世界に近づいていった。まさに仙厓の作戦どおりになったのだった。約1000件に及ぶ日本一の仙厓コレクションから、代表作、人気作が数多く展示されている。
「仙厓と禅の世界」
9月21日~11月4日
出光美術館
東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル9階
10:00~17:00(金曜は19:00まで、入館は閉館の30分前まで)
月曜休館(祝日と振替休日は開館)
TEL 03-5777-8600(ハローダイヤル)
一般1000円、高校・大学生700円、中学生以下無料
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