ストーカー惨殺事件は、警察のミスによる人災 何度、女性が殺されなければならないのか

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警察の組織的な問題点を教えてほしい

警察に相談してはたらい回しにされ、初動捜査が遅れに遅れて、人が死んでも別に自分が厳しく罰せられるわけでもない警察行政の在り方を、今回も署長かなにかの謝罪会見だけですませてよいはずがない。

また犯人を取り調べ“トラブルになった経緯を調べる”などという誰でも出来ることに時間を使い、税金で散々時間を使ったのちに、「警視庁捜査1課は交際をめぐり不満を募らせ、強い殺意を持って鈴木さんを刺したとみている」などのどうでもいい発表で、何か社会の治安を守れているのだろうか。

きっと警察官の方も、今の警察の資質、内部の実態、組織でおかしいと思う点が多いことだろう。たとえば警官になる人の資質からして、銃を預かり市民の命を守る重要極まりない仕事にも関わらず、決して資質が厳選されているとはいえない、と嘆く声も少なくない

現役の方でも引退された方でも結構なので、ぜひこちらまで、警察官として見た警察行政の問題点についてお送りいただければ幸いだ。またかつてストーカー被害に限らず警察に相談された方で、その対応に疑問を持たれた方もこちらに体験談を送っていただければ、私が最後に全てまとめてその改善案を皆様と共有させていただく所存である。

繰り返されるストーカー殺人と警察の初動捜査の不備といった問題に抜本的なメスが入らなければならない。たとえ愉快犯が現れようと、警察は過剰なまでの対応をすべきだ。警察官は唯一、税金で市民から銃を託されているという責任の重みを噛みしめ、ストーカー犯罪から女性の命を守ってほしいものである。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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