嫌韓・嫌中の構造を、鋭く分析してみた “事なかれ主義”“隠蔽体質”で水に流した歴史認識

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「中韓、反日捏造の嵐!」

「朴大統領、日韓首脳会談に否定的」

「韓国が不法占拠」

「中国海軍、尖閣領域に不法侵入!」

「いやーそれにしても関係が悪化しとるな・・・・・・。あの数年前の熱烈な友好ムードはほんま、何やったんや・・・・・・」。

私がまた歴史問題を書くかと思ったら最後のほうは当たり障りのないメディア論なので「東洋経済オンライン」編集部の皆さんは安心してほしいのだが、その理由はひとえに政治ネタと歴史ネタは人気がなく、そのミックスである歴史・政治ネタは東洋経済ではまったくもって人気がなく、私のコラムが存続の危機に立たされるくらいアクセスがガタっと落ちるということである。ちなみにアクセス数が増えに増えるのは、ダウンタウンやらももクロやらの芸能ネタおよび、中国脅威論ネタやキャリア相談ネタの人気が高い。

やはり私は芸能コラムニストとして転身したほうがいいのかしら、と思ってほかのサイトを見てみたら、“韓国が世界一嘘つきな民族”とか“中国崩壊寸前”とか、歴史・政治関連でもこれらの国々の悪口を書けば評論家というか、憎悪を煽るようなコラムニストにかぎって、ネットの世界では食べて行けるようだ。寂しい話だが、悪貨は良貨を駆逐する、とはよく言ったものである。

そこで駆逐されつつある良貨の代表選手であり、世界平和の維持が趣味の次期ノーベル平和賞受賞候補のグローバルエリートが、心のPKO活動に本日も自らを派兵させていただこう。

各国メディアで異なる、スポットライトの当て方

まず最初に、韓国・中国・日本は何に怒っているのかを整理しよう。

韓国側の視点とすれば、日本の保守政党の一部の政治家は過去の歴史への謝罪を何度も覆そうとするどころか、最近ではこれらの史実を逆に韓国の捏造などと言い出す厚顔さに怒っている人は怒っている。日本と同様、戦後時間がたってノンポリの人もそれなりに多いため実際には「気にしていない」という人も双方の国に多いのだが、支持率に響かないことをいいことに過去の歴史をめぐる一部の政治家の言動が残念でならない。

ちなみに海外では韓国人と日本人は留学中も仕事でもいちばん仲がよく、これは国同士では対立しているが国の外に出れば仲のいいインド人とパキスタン人の関係と似たものがあるのだが、せめて知的水準の高い人たちだけでも感情的対立に巻き込まれず、相手方の視点も取り入れたうえで友好的解決の道筋を考えたいものである。

韓国側のポイントは駐日大使も繰り返すように、“過去に日本政府が約束した侵略の過去への謝罪を、今更否定しないで”に尽きており、これを否定する安倍政権に対する韓国世論の反発が、もろもろの強硬な対日対応につながっているのだ。

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