子どもの本音をあぶり出す「家族会議」の効果 家族とちゃんと話せていますか?

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男子なんてそんなものかな、と思いつつも、周りのママたちはあれこれ子どもから学校の様子を聞いているらしく、私より10倍は情報通だ。授業参観に行けば、本人はそれなりに楽しそうだが、家でこのテンションの低さはなんだろう……。私は日に日に不安になった。

「何か困ったことない?」

「ない」(即答)

「誰と遊ぶの?」

「みんな」

夫も乗り気で、いよいよ会議開催へ

私の質問もあまりに芸がないのはよくわかるが、このままでは息子との会話が破綻してしまう。家庭でこれでは、「主体的な対話」なんて身に付くはずがない。そんなことより親子のコミュニケーションが取れていなければ、息子が何を思って日々を過ごしているかがどんどんわからなくなってしまう。

私が家族会議を開いてみたいと思ったのは、こんなふうに、小学生になった息子との会話に不安を抱き始めたのがきっかけだった。どこかで耳にした「家族会議」という言葉が、ピンときたのだ。

「家族会議やってみない?」仕事中、夫にメールを出したのが、2017年の夏。息子は小学校2年生、娘は保育園の年長だった。共働きで忙しい毎日、子どもとのコミュニケーションもおざなりだったが、夫婦の間の会話も業務連絡ばかりになっていた。

「いいね。じゃあ、まずは質問をいくつか書いた紙を作ってみるから、今週末にやってみますか」

夫からはすぐに返事が来た。彼もまた何か家族の形を変えたかったのかもしれない。夏休みを終えてすぐの週末、家族4人食後のテーブルで第1回タマイコ家、家族会議を開いた。

それぞれに渡されたA4の紙に書かれているのは、

・こんしゅうよかったこと、うれしかったこと
・こんしゅうできたこと
・こんしゅういやだったこと、つまらなかったこと
・こんどいきたいところ、ほしいもの
・らいしゅうしたいこと
・かぞくのだれかにやってほしいこと

――の6項目。

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