トランプ氏「新たな右腕」ポンペオ氏の評判 強面CIA長官から国務長官に就任
ドナルド・トランプ米大統領は以前、レックス・ティラーソン国務長官と意見が大きく食い違う政策の1つは、イラン核交渉であると述べたことがある。元CIA長官で、次期国務長官のマイク・ポンペオ氏が同意した最初の任務は明らかにされていない。「世界最大のテロ支援国と交わしたこの悲惨な取り決めを、元に戻したいと思う」――。ポンペオ氏はCIA公聴会の開催中にツイートした。
だが時には、責任の取り方はその立場によって異なる。ポンペオ氏は、国務長官になって初めて、より多くの複雑な領域があることを知ることになるだろう。ポンペオ氏は国務省を率いることになるが、同省はイランとの契約を重要な遺産的成功の1つと見ており、部下たちは彼の強硬な見解に反論するだろう。
ティラーソン氏「右腕」はどうなるのか
解決されていない疑問の1つは、ティラーソン氏の上級政策顧問であったブライアン・フック氏の行く末である。ティラーソン氏が火曜日に解雇された後も、フック氏は急いでウィーンでの欧州同盟諸国との会議に向かった。トランプ大統領をなだめるための新たな対策を求めていたのだ。ティラーソン氏陣営の中で、辞任を発表していないのはフック氏だけで、現職を続ける意志があるように見られる。ポンペオ氏がフック氏を引き止めるとしたら、反対意見を聞くことになる。
国務省のポストは現在空席だらけで、ポンペオ氏にとっては仲間を集めることで、国務省を掌握する絶好のチャンスである。だが、ポンペオ氏はティラーソン氏と距離を置いていた「建物」を、逆に気に入るだろうという客観論者たちの見解は見当違いだ。
ポンペオ氏はCIAで、トランプ支持者であることをハッキリと宣言しており、彼の職務はそれを反映するものとなるだろう。ポンペオ氏は保守系団体とつながっていることから、同じ考えを持った多くの同士がいる。トランプ大統領との密接な関係からも、ポンペオ氏の選択は前任者のようにしばしば反対されることもないだろう。
文化的に、ポンペオ氏は、ほぼ確実に本職の外交官らと衝突するだろう。国務省には「しかしCIAはこう言っている……」として見解を却下されるのを嫌がらないアナリストはいないし、ポンペオ氏が国務省ですぐに争いを起こすことは想像に難くない。ポンペオ氏は性格的に短気で、強硬な意見を持っているという。国務省では、お互いを公式に反対しないし、そして高級官僚たちは灰色の影の中で特権を持つ唯一の存在ではない。