トランプ氏「新たな右腕」ポンペオ氏の評判

強面CIA長官から国務長官に就任

良い面としては、ポンペオ氏とトランプ大統領の緊密な関係が、その強みを発揮するかもしれないということだ。トランプ大統領に冷遇されていたティラーソン氏のもとでは、自らの意見が政策決定につながらないのではないか、と多くの外交官たちが懸念していた。

また、トランプ大統領がしばしばツイッターを通じてティラーソン氏を冷たく扱っていたことで、ティラーソン氏と会談を行っていた海外の要人らも、本当に同氏と話をするのに時間を費やすことに意味があるのか疑問を抱いていたことは間違いない。

国務省にとってイランは「奇妙な仲間」

もし、うわさ通りに、ハーバート・マクマスター大統領補佐官やジョン・ケリー首席補佐官といったほかの政府スタッフが辞任するならば、ポンペオ氏の地位、そして、トランプ大統領にとっての有用性は増すことになるだろう。

国務長官として、ポンペオ氏はイランが現在イラクで果たしている強力な役割をより意識するようになるだろう。CIAでは、イランは単なる「悪者」とみなされているが、国務省では奇妙な仲間、仮のパートナーであると考えられている。イラクにおける「イスラム国(IS)」を効果的に撃退したことは、あまり語られていないがトランプ大統領の外交政策の成功の1つであり、イランとの協力に大きく起因するものである。

軍事援助によるシーア派の民兵に対する支配、そして主要政治家への影響は、イラン政府がイラクの安定のカギを握っていることを意味する。5月12日にイラクの総選挙が控える中、イラン政府は、米政府が制裁を再開するかもしれないというまさにその時に、脆弱な米軍やイラクに拠点を置く外交官への攻撃などいくつかの選択肢を持っている。

西欧、中国、ロシアにおけるポンペオ氏のカウンターパートが、同氏を利用してトランプ大統領の注意を引くことができれば、イランに対する制裁放棄を延長するようトランプ大統領に説得する可能性がある。そうなれば、国際企業が米国市場からつまみ出されることなく、イランと取引することができるような「ソフトな出口」を模索する時間を稼げるようになる。

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