「食費の高騰」に負けない、超シンプルな習慣

野菜高騰・エンゲル係数高止まりで考える

世帯主の年齢階級別家計支出(2人以上の世帯)別にみた食費は、40歳未満が月6万3693円(24.9%)、40代が7万7100円(24.5%)、50代が7万8052円(22.7%)となっている。驚くのが、いわゆる60代以降のリタイア世代。60代が7万6608円(26.4%)、70代以上でも6万8065円(29.0%)と、現役世代とさほど数字が変わらない。年を経ても食費は想像以上に減らないということだ(食費には外食費含む。カッコ内の%はエンゲル係数)。

さらに、年収を5段階に分けたデータで見ると、年収455万円までの家庭は5万9731円(26.6%)、455万~592万円では6万5505円(25.9%)、592万~732万円では7万3945円(25.1%)、732万~923万円は8万389円(22.8%)、932万円以上は9万3348円(21.1%)と、順当に年収増に応じて金額が増えていく(なお、年収の区切りが細かいのは、世帯を年間収入の低いほうから並べ、それを抽出率を調整した世帯数により5等分する分類「年間収入五分位階級」によるため)。

先のデータともあわせると、消費支出のうち25%前後を食費に費やしている家庭が平均的だと考えていいかもしれない。このように、わが家の家計費に対して25%をかけてみて、その金額と実際の食費を比べると、多めか少なめかのイメージが持ちやすいのではないだろうか。

これで少なかったとしてもホッとしている場合ではない。25%、つまり家計費の4分の1を食費が占めるのだ。さらに、先に見たようにシニア世代になってもそれほど食費は落ちていない。収入が年金中心になり大幅減するにもかかわらず、食にかかる金額が減らないとなると、なかなかしんどそうだ。年金暮らしに突入する前に、食費をむやみに上げない知恵をつけておかないと厳しいことになる。野菜高騰時代に歯を食いしばって踏ん張るための、節約思考に取り組んでみよう。

安いものからあれこれ買うのは失敗のもと

こう野菜が高いと、スーパーで特売価格のものを見ると、つい手を出してしまう。筆者の近所ではモヤシやピーマン、小松菜や水菜あたりがそうだったりするが、ここで何も考えずに買ってはいけない。安いからといって、何を作るかのビジョンなくあれもこれもカートに入れては、単純に買いすぎとなる。

モヤシが安いと思ったら、レトルト調味料(“回鍋肉の素”などのあれ)のコーナーに行ってモヤシを使ったレシピを見つけよう。麻婆モヤシ、モヤシのひき肉あんかけソース、モヤシの中華丼、モヤシの卵炒め等々、それをヒントにメニューを固め、他の食材を買いそろえればいい。無論、それなりにお高いレトルト調味料を買うわけではない。パッケージの表記を見れば、味つけに使うべき調味料も書いてあるからだ。

逆に、安く買ってもうまくメニュー化できないなら買わないほうがいい。ノーアイデアで買い物に行くなら、野菜売り場に行く前に総菜売り場を見るのも一案だろう。この野菜を使ってこんな総菜ができるのかとヒントをもらえる。

食費アップの大敵が買いすぎであることは明らかだ。農林水産省の食品ロスに関する資料を見ると、一般家庭から出ている食品廃棄量は822万トンで、うち食べ残しや直接廃棄(買ったけど食べずに捨てたなど)が282万トンもあるという(平成26年度推計の数字)。生ごみの約3割は、食べられるのにむざむざ捨てている計算になる。買いすぎ、作りすぎ、そしてゴミへ。これが食費のムダ部分とすれば、まず使い切れるものを買うべきなのだ。

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