野菜高騰で「サラダ総菜」販売が急増する実情 「RF1」「成城石井」では総菜売り場の活況続く
昨年秋に発生した台風や長雨、低温の影響を受け、生育の悪くなった野菜が値上がりしている。レタスやキャベツなど葉物野菜を中心に、昨年11月ごろからじわじわ価格が上昇し、直近では例年の2倍以上の値をつける野菜もある。
この状況下でサラダ総菜の販売が好調に推移している。サラダを主体とする高級総菜を展開する「RF1」の既存店売上高は、昨年11月が前年同月比2.8%増、12月が同2.4%増、そしてこの1月が同2.1%増と、野菜高騰が顕著になって以降、伸びが続いている。
「野菜が高いときは『材料を買ってサラダを作るよりも、総菜を買ったほうがお得』と感じる人が増える傾向にあるようだ」と、RF1の運営会社であるロック・フィールドのIR担当者は話す。
成城石井では工場がフル稼働
昨年8月に埼玉県のスーパーで発生したO-157による食中毒問題の余波を受け、RF1の既存店売上高は9月ごろから振るわなくなった。10月には8カ月ぶりに前年同月割れとなった。
ただ、O-157の影響が短期間で収まったことに加え、京野菜を使用したサラダや肉・魚介類の総菜など付加価値の高い商品の品ぞろえを強化したことが奏功し、顧客1人当たりの購入価格が上昇。既存店売上高は11月に好転した。そこに、野菜高騰の“追い風”が吹き、12月以降も店頭では活況が続いている。
高級スーパーの「成城石井」も野菜高騰を背景に、今年1~2月のサラダ総菜の売り上げが前年同期比10%増で推移している。サラダ総菜だけでなく、野菜を使った加工商品が全般に売れているようだ。
「洋風サラダ総菜を中心に、和風や中華風など総じて好調だ。工場はフル稼働が続き、供給が追いつかない。今年は出だしからサラダ総菜がある程度伸びると見ていたが、その見込み以上に売れている」と、成城石井の戸梶文明執行役員は強調する。
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