そんなNくんに、なぜ自分が女子会に1人呼ばれることが多いと思うか聞いたところ、「完全に男として見られていないため、面倒な関係になる可能性がない無害な存在という感じかも」とのこと。Nくんと遊んでいる女子の意見としても「Nなら話を聞いてくれるし、いい人だから別にいいかなという感じ」とのこと。Nくんには恋愛対象にされる心配がないからこそ、リアルな恋愛相談をしても大丈夫という気がするそうだ。
また、愚痴や恋愛の話題において、ひたすら「わかるー」と共感を連発することになりがちな女同士の飲み会に男子が1人いると、貴重な男子の意見を聞けて建設的な会になるため、ありがたいそうだ。
女子会男子は「無害だけど有益」な存在
2人目は、都内某大学に通う男子大学生Tくん。高校は男女共学の公立高校に通い、現在はインカレのサッカーサークルで幹事長を務めている。弟がいて長男であることもあるが、サークルの幹事長を務めていることから、周囲に気を配る場面が多いという。普段から女子と接点が多く、バイト先である塾の女子や高校のときの友人の女子と飲みにいく機会こともよくあるという。女子3人男子1人で京都旅行をすることもあるそうだ。
友達は男子も女子も同じくらいいるが、飲みに行くのは女子のほうが多いという。話題は彼女たちの恋愛話も多いが、中にはダメ男と付き合っている女子や危険な恋愛をしている女子がいるため、聞き役に回って愚痴や悩みを聞いてあげているそうだ。
Tくんは自分の性格について「女性に対して積極性に欠けていて、男として見られていないため、警戒されない。そのためか、いじられることも多い」と話す。いじられることに抵抗はなく、むしろいじられ役として女子から人気だと言う。
「女子会男子」は、男子目線の意見を提供したり、いじられ役として場を和ませたりという役割を果たしつつも、恋愛対象にならないという前提があるからこそ、安心してなんでも話せる相手になりうる、「無害だけど有益」な存在だといえるかもしれない。
③ 男子ノリ疲れ?
最近、バイト仲間の女子4人と旅行をしたという、都内私立大学に通う男子大学生Hくんにも話を聞いてみた。
男友達や男女混合グループと遊ぶことと比較して、女子グループと遊ぶことの良さは何か尋ねたところ、「男友達と複数人で遊ぶと、誰かのバカな話や下ネタなど、話の内容に面白さを求められることが多い気がする。特に、男女混合の飲み会では、つまらないやつと思われたくなくて、無理して場を盛り上げたりウケを狙ったりして、気がつくと疲れている自分がたまにいる。でも女子グループの中にいるときは、基本的にどんな話をしていても共感ポイントを見つけてくれるし、話にオチがなくても許される。優しい世界がそこにはある」という。
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