「女子の中に1人だけ男子」現象が広がるナゾ 「女子会男子」は男女相互のニーズで成立する

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休みの日には日本各地を1人旅する趣味を持つ。彼のインスタグラムは、旅先の写真でいっぱいだ。そんなアクティブな彼だが、恋愛に対してはそのアクティブさが発揮されることは少ない。中学・高校と東京にある私立の男子高校に通っていたこともあってか、恋愛に不慣れで、基本的に女子に対しては奥手なタイプだと本人も言う。

そんな彼のお気に入りのキャラクターは、サンリオのポムポムプリン。原宿に期間限定でポムポムプリンカフェがオープンした際には、女友達3人と一緒に行ったそうだ。日頃から、ディズニーやサンリオ、地方のゆるキャラのグッズなどを使ったり、Twitterでキャラクターの公式アカウントのつぶやきをリツイートするなど、キャラクター好きが周囲で知られていたため、同じくサンリオキャラクターが好きな女子グループから一緒に行こうと誘いを受けたという。

彼いわく、「男友達と違い、女友達とはキャラクターのかわいさをわかり合える。男友達と行くとネタっぽくなってしまうし、女子と2人で行くとデートみたいになってしまうけど、女子グループに混じって行くことで店内の雰囲気やかわいい食事にみんなで純粋にはしゃげて楽しかった」とのこと。

恋愛に奥手なタイプだという彼が、複数人の女子の中に1人でいることに抵抗はないのか聞いたところ、「2人で行くランチやサシ飲みなど、女の子と1対1で会うのはいまだに緊張してしまう。そもそも、女子と2人きりで遊びに行くということは、自分にはその気がないとしても、その子に気があるとアピールしているようなものだと思う。だから、もしそのような状況に置かれたら、プレッシャーを感じる。その点、複数人の女子と行けばそうした気遣いもいらず、何も気にせずに楽しめる」という。

気になる女子をデートに誘いたいとき、男子1人では足を運びづらい場所に付き合ってもらうことを口実にすることは今の若者の間でもよくあるが、今回はそうしたケースではない。恋愛抜きに、単純に共通の趣味を楽しむためには、複数人の中に混じって行くほうが、心からその場を楽しめるということなのだ。

恋愛対象にならないという前提

②女子会に呼ばれる男子のタイプは?

では、どのようなタイプの男子が女子会に「呼ばれて」いるのだろうか? 実際によく呼ばれる男子へのインタビューからその傾向が見えてきた。

女子会によく呼ばれるというNくん(写真:研究員提供)

まず1人目は、都内の寮で暮らしている男子大学生Nくん。月に1、2回は女子会や女子と飲みに行くのが当たり前だという。友達の男女の割合は2:1だが、一緒に飲みに出かけるのは圧倒的に女子のほうが多いという。

最近では、同じ寮の女友達のオイスターバー女子会に誘われ、男子1人で参加したそうだ。そういった女子会では、恋バナや彼氏の愚痴に関する話をすることが多く、男子目線での意見を求められたりしているという。

Nくんは自分の性格について、「大人しく、男子からも女子からもいじられるタイプ」と言う。また、基本的に物事には受け身のスタンスで、遊びにも相手から誘われて行くことの方が多いそうだ。10歳年上の姉を持つNくんは、子どもの頃から姉に可愛がられ、よく面倒を見てもらったという。年上から好かれるような典型的なかわいい弟タイプだ。

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