個人投資家が株の暴落からおカネを守る方法 本物のバブルは、こんなに生やさしくはない

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黒田日銀総裁の再任方針報道は、株価の下落を気にして政府がリークしたのではないかと思えるようなタイミングだったが、「インフレ目標の2%が十分達成されるまで、日銀は金融緩和を後退できない」と市場関係者に知らせる点で大いに意味がある。黒田氏は、2014年の消費税率引き上げに、反対しなかったばかりか、むしろ賛意を表した点で失敗はあったが、大規模な金融緩和を象徴するアイコンのような存在なので、彼の再任は株式投資家にとっては安心材料だ。

米国の長期金利も、円高も、「相場」なので、どちらも追加的な悪材料になり得るが、米国の金利上昇自体は長期・短期共に円安材料であり、黒田日銀総裁の再任も円安・株高方向の材料だ。

企業収益の上方修正に、当面昨年ほどの勢いはないものの、利益は増益基調だ。またPER(株価収益率)は株価の下落もあって15倍を切り、配当利回りが1.9%(東証1部全銘柄、共に加重平均。日本経済新聞予想ベース)に表れる日本の株価水準は、概ね「普通」であって、「高い」と言いたいレベルではない。ただし、現在、長期金利が日銀の政策でゼロ%近辺に固定されていて、自然に形成されていないので、「長期金利が正常化した場合には株価は割高ではないのか?」という心配はどうしても残る。

これからさらに下落する局面があるとしても、長くても1、2年我慢すれば高値を更新するレベルに戻ることができるのではないか。株式投資家は、持ち株を売らずに我慢していていいのではないかと筆者は考えている。

「守り」の運用は「個人向け国債変動10」で

内外の株式に投資したポジションが言わば「攻め」の運用だとすると、おカネをリスクに晒したくない「守り」の運用はどうするといいのか。

長期・短期共に金利がほぼゼロで下落の余地が小さい一方で、今後、賃金や原油価格などの上昇があってインフレ目標「2%」の達成が意外に早く(たとえば来年度中に)見えてくると、長期の固定利付国債への投資は、価格上昇の余地が小さい一方で、価格下落方向には大きなリスクを抱えた、非対称なリスクを孕んでいる。

この状況で、「守り」の運用にあって断然優れた運用対象は何か。

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