カーナビ縮小で大苦戦する、JVCとパイオニア 進化するスマホで破壊される、日本の得意分野

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縮小

次に「経常損失」を見てみましょう。これは、前年同期も赤字を計上しており、さらに今年は営業損失がさらに増えましたから、赤字幅が10億円から91億円まで広がっています。

「四半期純損失」も同様で、27億円から100億円まで損失額が拡大しています。業績の悪化が長引いていると言えます。

では、会社の安全性を調べてみましょう。貸借対照表(5ページ)から「自己資本比率」を計算しますと、26.0%となりますから、十分、安全水域に入っています。

ただ、有利子負債は合計で965億円抱えており、支払利息は6億円となっています。こちらもJVCと同様、金利が上昇したり、収益が悪化し続けますと、すぐに経営が悪化するということはありませんが、収益性が悪化し、少しずつ安全性が損なわれてくる可能性があります。

また、「負債の部」を見ますと、JVCとパイオニアに共通するひとつの特徴があることがわかります。それは、2社ともに「短期借入金」が多いことです。長期よりも短期で借り入れるほうが、金利が低いということが理由ではないかと考えられます。

次ページコスト削減だけでは、根本的解決にはならない
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