昨年12月、トヨタは2025年頃までにエンジン車だけの車種をゼロにする「電動車普及に向けたチャレンジ」を公表。世界で販売する全車種をEVやHV(ハイブリッド車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、FCVなど電動専用車もしくは電動車を選べるようにする方針を示した。電動車両は2030年に全販売台数の半分以上の年間550万台以上、うちEVとFCVについては合わせて100万台以上の販売を目指している。
EVではトヨタは欧米勢に比べて出遅れていたが、ここに来て取り組みが本格化している(「HV王者のトヨタがEVにアクセル踏み込む理由」)。昨年はパナソニックと車載電池開発での提携や、マツダ、デンソーとEV開発での新会社設立などを矢継ぎ早に打ち出した。その一方、本家でもあるFCVの話題が出ることは少なかった。
車の電動化に全方位戦略で挑む
ただ豊田章男社長は今年1月の業界団体の賀詞交換会で「トヨタは電動化フルラインナップメーカー」と断言。「何を選ぶかはそれぞれの国の事情で変わる。お客様がどれを選ぶのかはっきりするまで、全方位で戦う」と話す。EV戦略を加速しつつ、優先してきたFCVへの投資も継続する考えだ。
トヨタがパワートレインで全方位戦略を取り続けるのは、EVとFCVそれぞれにメリットとデメリットがあるからだ。EVは1回の充電での航続距離が400~500キロと伸びてきたが、実際にヒーターやクーラーをつけるとそれよりもだいぶ短くなるほか、充電時間が普通充電で約8時間、急速充電でも約30分かかるため、本格的な普及に向けて課題は多い。
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