「給与明細を隠す夫」に心を開かせる4つの技 「共働き夫婦」の妻は、この悩みが一番多い

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揉める夫婦は「話し合い」を嫌う傾向があるようです。特に女性は「どうせ無理」と実践する前に否定する人が多いのですが、「一定の戦略を持って挑戦した方々」は、あきらかに夫婦関係が改善しています。

具体的にはどうすればいいでしょうか。まずは「どろどろになりがちな話し合い」をするのではなく「ミーティングをするんだ」というように、意識を変えてみてはどうでしょうか。夫も妻も会社で勤めているわけですし、建設的に物事を進めるプロセスはそれなりに知っているはずです。感情的な表現を避け、視点を変える覚悟があればできるはずです。

たとえば、その日1回のミーティングで問題を解決できなかった場合はどうすればいいでしょう。どちらかの意見がより正しいのかなどと解決を急ぐよりは、感情のしこりが残らないように「この件は保留。また来週、もう1回ミーティングしましょう」などとすればいいのです。

4つの具体策で「数値化」「見える化」して問題を解決

「会社組織じゃないんだから、なんかぎこちなさすぎる」という人もいるかもしれません。確かに、そうした意見は理解できます。しかし、問題の解決策としては、ミーティングがよりよい解決手段です。その際は『問題を数値化』して、それを解決するための『企画案』を一緒に考えるのです。具体的には、以下の4つが有効です。

(1)家計簿をつけてみる

(2)互いに1日のタイムスケジュールを出してみる

(3)家事負担のリスト化をしてみる

(4)上記を分析して、問題と改善案を提示する

(1)ですが、「食費・雑費」が多いのに「夫がわかってくれない」と歎く女性の多くは、家計簿をつけていません。理由は「忙しくてそんな時間はない」というのが大半。気持ちはよくわかります。しかし、最近は便利な家計簿アプリも多くありますから、それほど時間もかけずに取り組めるはずです。最初は面倒臭いかもしれませんが、余計なけんかをして悩む時間を考えたら、楽なものです。そのうえで、どのくらい「食費・雑費」が必要なのかを提示してみてください。

(2)(3)は「家事の配分」についての見える化です。1日にどれくらいの家事負担があるのか、タイムテーブルなどを使って色づけしてみるとさらにわかりやすいですね。次に「リスト化」して、2人の家事分担を見える化します。

そのうえで(4)に進みます。「妻として」改善してほしいことをまとめた「改善案」を添えて、夫に渡すのです。何も「口で言うとけんかになるから」ではなく、数字で冷静にみてもらうためのものです。もちろん、言うべきことはきちんと言っていいのですが、言い方は絶対に気をつけましょう。

あとは、こうした一連のミーティングを繰り返していくことです。互いに相手の主張を頭から否定せず理解する努力をしつつ、一方で交渉をする努力も必要です。この「夫婦関係の改善のためのプロセス」は歴史を変える大技です。「ほかの国なら当たり前」などの批判もあるかもしれません。しかし、もとは好きで一緒になった夫婦です。老後に孤独ほど厳しいものはありません。互いの時間を尊重し、夫婦関係を上手にやりくりして、新しい夫婦関係を構築してほしいものです。

寺門 美和子 FP、夫婦問題コンサルタント

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てらかど みわこ / Miwako Terakado

大手流通業界系のファッションビジネス経験後、夫の仕事(整体)を手伝い主にマネジメントを担当するが、離婚。「人生のやり直し」を決意、自らの経験を生かした夫婦問題カウンセラー資格取得を目指す中でFPの仕事と出合い、ダブルで資格を取得。顧客には「からだと心とおカネの幸せは三つ巴」とつねに語る。独立系のFP集団「FP相談ねっと」認定FP。相続診断士・終活カウンセラーとしても活動を始め、人生後半の「お金と暮らしと夫婦問題」のコンサルタントとして活躍中。

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