では、どういう使い方を防げばいいのか。バッテリーの劣化につながるのは、通常の温度を超えた状態で充電するようなケースだ。ありがちなのが、充電しながらパフォーマンスを必要とするアプリを使う場合。このようなときは、本体に熱がこもってしまうため、無理に充電すると、バッテリーに負荷がかかってしまう。ゲームのように、長時間使う可能性のあるアプリは、特に注意が必要だ。
充電時に本体の温度を適切に保つという意味では、スマホケースもなるべくなら、充電時は外しておいたほうがいい。素材にもよるが、中には熱がこもってしまい、充電時にバッテリーの温度が必要以上に上がってしまうおそれもある。逆に、10度を下回るような、寒すぎる場所での充電もなるべくであれば控えておきたい。冬に暖房をつけていない部屋で充電しようとすると、バッテリーの劣化を早めてしまうことになりかねないのだ。
iPhoneを機種変更して、使わなくなった端末を後々家族に渡すために長期間保管するような場合も、バッテリーの劣化には気をつけたい。このようなときは、50%まで充電した状態で保管しておくことがアップルから推奨されている。このような対策を講じて、なるべくバッテリー寿命を延ばすように使えば、パフォーマンス低下の心配は少なくなる。
3.パフォーマンスが低下したらバッテリーを交換
長期間使った結果、パフォーマンスが低下してしまったようなときは、そのまま使い続けるのは得策とはいえない。バッテリーが劣化するほど使い込んだのであれば、最新の端末に機種変更してもいいし、同じ端末を使い続けたいときは、バッテリーそのものを交換してしまうという手もある。
パフォーマンス抑止を無断で行っていたことを受け、アップルは対象となるiPhoneのバッテリー交換費用を値下げしている。日本でのバッテリー交換費用は8800円だったが、12月28日の発表では、それを3200円にするという。割引価格はなんと5600円。2018年12月31日まで割引は継続する。
iPhoneの機種が該当しているだけで一律に値下げされるため、実際にパフォーマンスが抑制されているかどうかや、バッテリーが劣化しているかどうかに関係なく、この値段でバッテリーを交換することができる。AppleCare+に入っている場合は、無料だ。
バッテリーの交換は、アップルストアのジーニアスバーか、正規サービスプロバイダーで行える。店頭に持ち込めば、基本的にはすぐにバッテリーを新品に変えてもらえるため、買ってからある程度時間が経っている人は、これを機に、バッテリー交換をしておくといいだろう。
ただし、アップルの発表を受け、現状ではジーニアスバーや正規サービスプロバイダーが非常に混雑しており、予約も取りづらい状況が続いている。そのため、ここで挙げた方法でパフォーマンスをチェックし、問題がなければ、年末までバッテリーの交換を待ってもいい。
あまり年末に近づくと、最後の駆け込み需要が発生するおそれもあるが、アップル発表直後の今よりは、徐々に混雑も解消されているだろう。パフォーマンスが抑制されても、使えなくなるわけではない。実際に問題が起こってから交換しても、遅くはないはずだ。
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