きょうだいで「真ん中の人」との付き合い方 恋愛に求めているのは何より「スペシャル感」

拡大
縮小

さらには細かな気持ちの機微を一瞬で察して、人を動かす交渉の達人でもある彼ら。味方につければ、これほど頼もしい相手もいないでしょう。

中間子にはこのひとことでうまくいく!!

『"生まれ順"でまるわかり! 中間子ってこんな性格。』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

1 褒めるとき:うらやましい

なにごとも、周囲との関係性でものを考える、“ 人間関係オタク” である中間子。彼らを褒めるなら「うらやましい」が効果的です。単に「すごい」「えらい」「よくやった」と褒めても、客観的な評価はいまひとつ刺さらないのです。「他の誰でもない、私が、あなたを褒めている」という姿勢が重要です。また、「部長もすごいって言ってたよ」「隣の部署でも評判になっていた」など他人を引き合いに出して褒めるのもいいでしょう。

2 しかるとき:もっとできるはず

中間子をしかるときには、一工夫が必要。頭ごなしにどなったり、シンプルにハッパをかけたりしても、拗ねてしまう危険が。ここはひとつ「期待しているからこそ厳しいことを言うんだ」「君ならもっとできるのに残念だ」など、秘めた愛情をアピールしましょう。必要とされている、期待されているという実感が、彼らを突き動かすエネルギーになります。ムチのあとにはアメを。ツンのあとにはデレを。手間をかけたらかけた分だけの効果は見込めます。

3 謝るとき:いやな思いをさせてごめん

繊細で感受性の豊かな中間子に謝るときの基本は、「ご心配をおかけしました」「悲しませたね」など、気持ちにフォーカスを当てることです。「ごめんって言ってるじゃん」とキレぎみに謝っても、「何がごめんなの?」と食い下がられることになります。どっちが悪いなどの事実関係はいったん横に置いて、腹を立てている彼らの気持ちに寄り添いましょう。そこさえクリアになれば、細かなミスには目をつぶってくれます。

4 慰めるとき:君のせいじゃない

落ち込んでいる中間子を励ますには「君のせいじゃない」「君は悪くない」とフォローするのがいいでしょう。謙虚で思慮深い彼らのことですから、隙(すき)あらば「自分のせいなんじゃないか」と、自己嫌悪に陥りがち。あるいは逆に「どうして自分だけがこんな目に……」と周囲を恨んでみたり。「あなたに非がないことは、私がよくわかっている」ということさえ伝われば、「それならいいんだけど……」と元気を取り戻します。

5 誘うとき:みんな来るよ

周囲の視線を気にしがちな中間子は誘われても、はっきり返事をしない傾向があります。「すぐに参加を表明したら暇だと思われるんじゃないか」「社交辞令で誘われただけなのでは……?」などと、素直になれないのです。そんな中間子に刺さる言葉は「みんな来るよ」。自分だけが参加しないという悪目立ちは避けたい彼らは、すぐさまOKの返事をくれるはずです。その他「○○さんが会いたいって言ってる」などのフレーズも効果的です。

6 口説くとき:君みたいな人はいない

中間子が恋愛に求めているのは「スペシャル感」です。これまで異性と意識したことがなかった相手からでも、「君みたいな人はいない」「ずっと気になってた」など、かけがえのない特別な存在であることをアピールされると、弱いようです。自分のことが「好きだけど嫌い」な中間子は、肯定されたい気持ちが人一倍強い、いわゆる恋愛体質。ロマンティックな言い回しを、どれだけ照れずに言えるかが勝負となります。

7 頼むとき:あなたしかいない

中間子のやる気を引き出すなら、情に訴えるのがいいでしょう。「困ってるから助けてほしい」と泣きついたり、「君にしかできない」と持ち上げたり。さらには「いつでも相談してね」「私もちゃんと見てるから」など、見守っていること、一人ではないことを伝えると、安心して取り組んでくれます。一度信頼すればいざというときに「一肌脱ぎますよ」と高い忠誠心を発揮するのも中間子の特徴。とにかく、コミュニケーションを怠らないことです。

8 断るとき:残念なんだけど

中間子の誘いや依頼を断るとき、気をつけたいのは相手を不安にさせてしまわないこと。そっけなく「行けない」「NGです」と返そうものなら、「嫌われているんじゃないか」「迷惑だったんじゃないか」と妄想が止まりません。「すごく残念なんだけど」「うわー、行きたかった」と、気持ちを大げさに伝えるようにします。そうすれば「誘ってよかったんだ」と安心するだけでなく、「なんていい人!」と素直に感動し、次もまた誘ってくれるはずです。

頭ではわかっていても、なかなか納得することのできない「人づきあいの真髄」に気づくことのできる奥深いテーマ、それが「生まれ順」なのです。この記事を通じて、あなたの日々の人間関係が少しでもスムーズになることを心から祈っています!

五百田 達成 作家、心理カウンセラー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いおた たつなり / Tatsunari Iota

米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー、株式会社 五百田達成事務所代表。35万部を突破した察しない男 説明しない女シリーズ、『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て独立。「コミュニケーション心理」「職場の人間関係」を主なテーマに執筆や講演を行う。

 

 

 

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT