デルCEO、非上場化の“噂"認める オラクル「オープンワールド」現地リポート(4)
続いて登壇したのは、米オラクルコーポレーションのデビッド・バップ副社長。バップ副社長は、カスタマーエクスペリエンスの重要性を強調し、顧客の不満をそのままにせず、すぐに対応するための製品群を紹介。また、企業で起きているIT活用法の変化に触れ、かつての「コスト削減のためのIT」から、「売り上げを増やすためのツールとしてのIT」へと視点をシフトすることの重要性を語った。
レゴが見せたソーシャルでの成功事例
その象徴的なケースとして紹介されたのが、英小売り大手のテスコ。デジタルと現実世界をうまくつなぐ例として、CIO(IT担当役員)とCMO(マーケティング)が連携して戦略を作っていくことの意義を説明した。
玩具大手のレゴ社の取り組みも紹介された。同社はコストをかけずにソーシャル技術を活用し大きな成果を上げている。その一つが、レゴブロックを自分のお気に入りの場所に置いて写真を撮影し、投稿するように呼びかけた企画で、これに全世界のレゴブロック愛好家が応えた。ギリシャやスペインの有名な観光施設などを背景にして撮影された写真が、レゴ製品の魅力向上につながったという。
データの裏にはさまざまな人々がおり、単にお金を投資するだけでなく、ソーシャルな接点をつなげることの重要性が説かれた。特にこうした業界はリアルタイムのマーケティングが重要であり、タイミングよく、しかも即やることが必要だからだ。
エリソンCEOはじめ、アメリカズカップに熱中
「オープンワールド2013」で誤算だったのは、アメリカズカップにおけるオラクル・チームUSAのまさかの苦戦。チームUSAはすぐに9勝してアメリカズカップに優勝するものと予想されており、今回のオープンワールドも優勝直後から始まることを想定してスケジュールを組まれていた。しかし、一時は、エミレーツ航空がバックアップするニュージーランドチームに8勝まで許し、王手をかけられた。
このため、オラクルのラリー・エリソンCEOは連日、サンフランシスコ湾の会場に出掛け、アメリカズカップを見守り続ける結果となってしまった。とはいえ、チームUSAの巻き返しはすさまじく、1対8から、24日には8対8まで戻した。25日は、まさにどちらかが優勝という決戦となったのだ。
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