オラクル社長、膨大なデータ量に“商機” 「オープンワールド2013」現地リポート(2)

拡大
縮小
米国オラクルコーポレーションのマーク・ハード社長

米国カリフォルニア州のサンフランシスコで9月22日にスタートした、IT業界最大のプライベートイベント「オラクルオープンワールド2013」。2日目の23日は、朝8時からキーノート(基調講演)が始まるなど、ウィークデーに入り来場者も目立って増えた。会場となったモスコーニセンターのサウス(南棟)地下やウエスト(西棟)に広がる参加企業の各ブースでもアピール合戦が過熱化していた。

この日の基調講演で最初に登場したのが、米国オラクルコーポレーションのマーク・ハード社長だった。

オラクル社長「データが年率5倍、10倍に膨らんでいる」

マーク・ハード社長は、ちょうどサンフランシスコで開催中だった「アメリカズカップ」(160年の歴史を誇る国際的なヨットレース)におけるチームUSA(オラクルがスポンサー)の巻き返しに触れ、会場の皆からも声援が欲しいと訴えた。合図のもと「ゴーオラクル、チームUSA!」と大合唱が実現、そのビデオをチームUSAの皆に見せると語った。

ビジネスの話に戻ってハード社長が語ったのは、業界のトレンド、そしてオラクルが何をしようとしているかだった。「PCやモバイルやiPadなど60億のデバイスがインターネットにつながっているといわれ、さまざまなデータがインターネットにつながっている。データも年率で5倍、10倍のペースで膨らんでいる。とにかく膨大なデータ量が創出されている」。

ハード社長はこうも語った。「私がビジネススクールにいたとき、95%の顧客満足度を得ることができれば完璧といわれた。残りの5%まで満足させようとするとコストがかかりすぎて利点が少ないと。そのときの顧客との関係はプッシュ型。満足いかなければ1対1で対処して解決することができた。今は、解決する前にツイッターで不満をつぶやかれてしまうことがあり、その少ない数でもブランドに大きな打撃を被ってしまう」。

次ページエアバスやNY証取も活用
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT