焦るマイクロソフト、ノキア併呑で得るもの 社員や工場が重荷。減損リスクも
「ノキアのウィンドウズフォンの販売台数は直近四半期で740万。事業買収によりスマートフォン(スマホ)でのシェアをいっそう引き上げていく。この買収はマイクロソフトの事業構造改革に向けた、極めて重要な決断だ」
9月2日、マイクロソフトはノキアの携帯端末部門を合計54億4000万ユーロ(71億8000万ドル、約7130億円)で買収すると発表。その直後にノキアの本拠地、フィンランドで開かれた両社共同の記者会見でスティーブ・バルマーCEOは、こう高らかに宣言した。
しかし、買収発表から一晩明けた9月3日の株価の動きは対照的だった。ノキアは前日終値3.9ユーロから5.4ユーロへ急騰。マイクロソフトは33.4ドルから31.9ドルへ落ち込んだ。この株価の反応が、この買収の評価そのものといっていい。ノキアは重い荷物を下ろし、反対にマイクロソフトは難しい問題を背負い込んだと判断されているのだ。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ビジネスの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら