「働き方改革」に「ESG投資」……。いわゆるCSR(企業の社会的責任)の領域は、環境対応や社会貢献など従来からのテーマに加え、最近では冒頭に上げたようなテーマがクローズアップされるようになった。
東洋経済が毎年発行する『CSR企業総覧』の最新版となる2018年版が昨年11月に発売となった。年々、カバーする領域が拡大しているうえ、企業の情報開示への意識も高まっていることから、2017年版に続き「雇用・人材活用編」と「ESG編」の2分冊での刊行となった。
今年も、誌面に収録した豊富な情報・データのなかから、特に関心の高いテーマや注目していただきたいテーマについて、本稿を皮切りにランキングを中心とした分析を行っていきたい。
第1弾の今回は、「女性管理職比率」を取り上げる。
周知のとおり「女性の活躍推進」は、安倍晋三政権が進める経済政策(アベノミクス)の成長戦略の1つの柱として掲げられていることもあり、非常に関心の高いテーマである。政府も2015年度以降、毎年「重点方針」を掲げ、関連するテーマへの予算措置を講じている。
2016年には「女性活躍推進法」が施行され、企業には、女性の採用や管理職への登用、働き方改革などの取り組みについて、数値目標を含めた行動計画の策定と情報の開示が求められるようになった。すでに厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」には8552社(データ公表企業)、10051社(行動計画公表企業)の登録が行われている(2018年1月12日11:00時点)。
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