今のトップは逃げ切ることばかり考えている 丸山茂雄氏「日本全体が終わってるって思う」

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丸山:もちろん、そこで商売として生計を立てている方だっているわけで、俺はそれを否定はしないよ。でも、どうして新しいことをするチャンスだと思わないんだろう……とね。そろそろ音楽で頑張る、紅白出る、レコード大賞もらう……っていう、その方式から脱却しないといけないと思うよ。俺はその方式から脱却するために、そこから去って違う土俵に行ったわけだよ。

だから、俺は「反」主流じゃなくて「非」主流だから、大きな土俵に入れば、あっという間にたたき潰されるからね。それで、こっち側に小さい土俵を作ったわけよ。俺のスタイルは毎回全部そうなんだから。

黒川:小さくても自分の戦える土俵を作るっていう。

元SMAPの3人の展開は方向的に正しい

丸山:そう。だから、若い20歳、30歳のヤツもここに小さい土俵を作りゃいいのよ。明らかに今の仕組みがダメになってて、次の仕組みを必要としてるわけじゃない。だったら次の仕組みを考える。考えられるヤツはIT業界とかにいるわけだから。30代や40代のヤツなら今のITの連中と話ができるし、通じるでしょ?

でも、この30代、40代のヤツらが相変わらず出来の悪いテレビ局とかに行って編成に頭下げてるんだよね。で、この編成のヤツらは大手芸能事務所とかに頭を下げてるわけじゃない。なんでそこに行くんだろうって思うよね。そういう部分で言えば、今回のAbemaTVでネット放送した、元SMAPの3人の展開って方向的に正しいよな。新しい人が若い人に訴えるんだとしたら、出来の悪いテレビ局や大手芸能事務所じゃなくて、こっちだと思うね。

黒川:そうでしょうね。

丸山:俺も藤田(晋)さん(サイバーエージェント社長)のところに行きたいと思うもんね。みんなが行かないんだったら80歳にもなろうとしてるオジイサンが行っちゃうよ、と。ただ、俺が行ったら藤田さんも困るだろうから、30代、40代のヤツらに行かせるけどね。新しい土俵づくりのために、向かう先はアッチだよって方向づけだけ俺がやろうと。それだけの話だよ。

黒川 文雄 ジェミニエンタテインメント代表取締役/ゲーム考古学者

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くろかわ ふみお / Fumio Kurokawa

東京都生まれ。武蔵大学を卒業後、アポロン音楽工業に入社。営業、制作を経て退社後、創業したばかりのギャガ・コミュニケーションズに5年間勤務。その後、セガ・エンタープライゼスへ転職。アーケードゲーム宣伝活動と、セガサターンの導入時期に宣伝関連の業務に携わる。その後、1996年、デジキューブに入社。執行役員、取締役を務める。株式会社デックスエンタテインメント代表取締役社長、ブシロード副社長を務め、2012年に退職。現在は映像制作、ゲーム開発などをサポートする株式会社ジェミニエンタテインメント代表取締役、並行してメディアコンテンツ研究家としてゲーム系エンタテインメントの取材執筆活動を精力的に行う。また、エンタメ系企業複数社のコンサルタント事業を行う。DMMオンラインサロン「黒川塾」も開催中。著作に書籍「プロゲーマー、業界のしくみからお金の話まで eスポーツのすべてがわかる本」(日本実業出版社)や、「ビデオゲームの語り部たち」(DU BOOKS)などがある。

オンラインサロン黒川塾も開設。
株式会社ジェミニエンタテインメント
Twitter:ku6kawa230

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