プロ野球の「球場PV」はどこまで普及するのか スタジアムの稼働率向上は共通の課題だ
年が明け、プロ野球選手の自主トレが始まった。この後、春季キャンプ、オープン戦と続き、3月30日に公式戦が開幕する。
各球団が本拠地を置く首都圏以外の地域では、今もプロ野球の中継は、地域によっては2桁台の視聴率も見込める、ゴールデンタイムの主要コンテンツだ。それでもビジターゲームまでコンスタントに放送されているのは、関西地区での阪神戦くらい。
敵地開催のリーグ優勝決定戦や、クライマックスシリーズ(以下、CS)、さらには日本シリーズとなれば、視聴ニーズは高まるものの、確実に全国放送されて視聴できるのは日本シリーズくらいだ。
スカパー!なら全球団の全試合を網羅しており、視聴できない地域は一部の離島などに限られる。ほぼ全国どこからでも視聴できるが、有料放送だけにハードルは高い。
本拠地球場で開催されるパブリックビューイング(以下、PV)は、遠く離れた敵地開催のゲームを通い慣れた本拠地球場で見られるだけでなく、同じチームを応援する、見ず知らずのファン同士で盛り上がれる。
悪天候の中、5000人超が観戦
プロ野球史に残る壮絶なゲームとなった、昨年10月15日のCSファーストステージ第2戦。甲子園球場で阪神タイガース、横浜DeNAベイスターズ両軍の選手が、どしゃぶりの雨の中、泥まみれで戦っていた頃、ベイスターズの本拠地・横浜スタジアム(以下、ハマスタ)では、このゲームのPVが開催されていた。
この日は全国的に雨。甲子園同様、強弱を繰り返しながら断続的に雨が降る悪天候の中、無料開放されたハマスタには、球団オリジナルの青い雨合羽に身を包んだ5455人のファンが集まった。
このゲームを生中継していたのは、衛星放送ではNHKのBSと、タイガースの公式戦ホームゲームの大半を放送しているスカパー!のGAORA。地上波では、関西ローカルでは前半はテレビ朝日系列の朝日放送が、後半は朝日放送制作の映像を独立系のサンテレビが放送。
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