44歳「ホラー映画」を極める男の並外れた執念

「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」を生んだ発想

「自分が面白いと思う映画を作りたい」(筆者撮影)
これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむと古田雄介が神髄を紡ぐ連載の第21回。

 

白石晃士氏(44歳)はホラー映画を中心に製作する映画監督だ。

『ノロイ』『口裂け女』『貞子vs伽椰子』などの劇場公開作品も評価が高いが、『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』は低予算のビデオシリーズにもかかわらず、回が重ねられるたびにナゾがナゾを呼ぶモキュメンタリー作品(ドキュメンタリー作品に見せかけたフィクション作品)として、数多くのマニアックなファンを獲得した。第1作であるFILE-01【口裂け女捕獲作戦】から5年経った今でも新作が待ち望まれている。

白石監督に、現在にいたるまでの道筋を伺った。

生まれた場所は、車の中だった

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「小さい頃は福岡県の……どこに住んでたのかな? 細かい場所はよくわからないんですけど。生まれた場所は、車の中だったらしいです」

父親は自衛隊員で自衛隊の官舎に住んでいた。2人の兄と姉に次ぐ4人目の子供だった。母親は自衛隊の官舎で産気づいたがなかなか救急車が来ない。仕方なく父親の車でかかりつけの病院まで向かった。

「病院に着くちょっと手前で出てきちゃったらしくて。父親は片手でハンドルを握ったまま、片手で私を落っこちないように支えたらしいです。車は血が飛び散って大変だったそうです」

しばらくは自衛隊の官舎で生活していたが、炭鉱町の小さな長屋に引っ越した。

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