サッカーの岡田武史が「FC今治」で秘める野望 元日本代表監督は、現在何をしているのか
日本人に足りないメンタルの違いを、解説者として現地(アラブ首長国連邦)に行ったクラブW杯3位決定戦(12月16日)で目のあたりにすることになる。
本田圭佑の所属する、北中米カリブ地域代表のパチューカが決めた1つのゴールだ。
17歳のロベルト・デ・ラ・ロサのゴールに感動を通り越してショックを受けたという。
日本だとまだ子ども扱いの年齢だが、デ・ラ・ロサはもう大人としての振る舞いやプレーをし、緊張感が高まる試合での心の持ち方までも兼ね備えていた。
「是非ああいう選手、自立した人間を一人でも多く生み出したい」
確実に今治が変わりだした
現在、岡田氏が新たな挑戦の舞台に選んだのが愛媛県今治市。FC今治で日本人が世界で勝つためのプレーモデル、「岡田メソッド」を構築している。その理念とは「守破離」の考えに基づいて一貫指導を行うことだ。
守:基本の「KATA」を知識として落とし込む。
破:「KATA」の目的達成の方法を自ら見つけ出す。
離:完全に解き放ち、本人の潜在意識の欲求に従い生き生きとプレーさせる。
まずはしっかりしたサッカーの型を16歳までに身につけて、それを破ることで驚くような発想が出てくる選手を育成するクラブ作りを目指している。
FC今治は2025年には「J1で常時優勝争いをするチームとなり、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)で優勝を目指す」「5人以上の日本代表選手を輩出する」という長期ビジョンを掲げた。2016年にFC今治にはグローバル事業部が新設されており、中国サッカー・スーパーリーグの杭州緑城と提携を結んだ。同年2月、Jリーグ理事会において「Jリーグ百年構想クラブ」として承認された。
2017年からはJFLと戦いの舞台を移し、リーグ戦は年間6位の成績。同年の9月に5000人収容の「ありがとう サービス. 夢スタジアム(R)」を建設し、J3ライセンスの交付も受けた。岡田武史体制のFC今治は、J3昇格に向けて着実に進化の階段を登っている。
「手ごたえとしてはもう確実に今治が変わりだした、動きだしたと。最初は『なんだ、岡田が来て何をするんだ』と、斜に構えていた方がほとんどだった。ところが、5000人のスタジアムを前に3年後にこんな夢みたいな光景が見られるとは思わなかったって泣いていた。最終戦が終わった時に、僕は出口で全員の人に”ありがとうございました”って挨拶したら、ほとんどの人が楽しかったよ、また来年も来るからって言ってくれた」
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