中国人がハンカチを使わないこれだけの理由 必要ないを飛び越して、むしろ不潔?
なぜか。理由はいくつか考えられる。
ハンカチに関していえば、1つは「持つ必要がない」からだ。私の記憶では、つい4~5年ほど前まで、北京や上海のショッピングセンターや空港のトイレの洗面台では、水道の水があまり出なかった。水道はあるのだが、蛇口が取れていたり、蛇口があっても水が出なかった。つまり高い確率で壊れていたのだ。
水洗トイレの水が流れないことも珍しくなかったから、水道管に問題があったのだろうが、私自身、トイレ後に手を洗いたくても洗えなかった経験は数知れず……。そのうち、中国では手は洗わなくてもいいや、と慣れてしまった自分がいた。むろん、中国人も同様だ。というか、中国ではずっと前からそうだった。誰も手を洗うシチュエーションに遭遇しないのだから、ハンカチなんて必要あるわけがない。
「トイレ革命」を実施中
ところが昨今、中国では国家を挙げて「トイレ革命」を実施中で、ここ数年、大都市のトイレは感動するほどきれいになった。洗面台の水も手をかざせば(もはや蛇口すらなくなって高感度のセンサー式に大変身!)出るので、手を洗い、ハンカチを取り出して、手を拭けるようになったことを喜んでいた。だが、周囲を見渡してみると、なぜか中国人女性は誰もハンカチを出していないではないか……!
よく見てみると、鏡の下に、手を拭くための厚手のペーパーが設置されていたり、トイレの入り口付近にペーパーがセットされてあり、そこから1枚か2枚抜き取って、手を拭いていた。厚手なので、普通のティッシュのように手に濡れた紙がこびりつくこともない。使い捨てだから、そのままゴミ箱に捨てるだけ。温風の乾燥機が設置されているところも増えた。結果、やはりハンカチは必要ないのだ。
ちなみに、以前はトイレの個室内にトイレットペーパーがほとんどなかったため、ティッシュを持つ中国人女性が多かったが、今ではペーパーの設置率が非常に高くなったため、ティッシュも持ち歩かない人が増えた。中国のティッシュはスーパーやコンビニで売っていて、日本のティッシュよりも厚めのため、トイレ用にも使える(日本ではティッシュはトイレに流してはいけないが、中国では基準が曖昧で、私の印象では、これまで流してしまう人が多かった)。
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