センベロ街「立石」で40年続くスナックの魔力

「サファイヤ」が常連に愛され続けるワケ

もらえる商品はいろいろ(筆者撮影)

もらえる商品は、カップラーメン、ポテトチップス、食器洗剤など、下町風情を感じるラインナップだ。それでも客は商品を手に、まるで子どものようにはしゃぐ。皆の拍手で店内はあたたかい雰囲気に包まれる。

常連に乗せられて、編集者Mも「いい日旅立ち(中森明菜ver)」を熱唱。選曲時はモジモジしていたものの、皆の手拍子で気分が高揚。エンディングでは常連さんと肩を組んでノリノリに。

「スナ女」によるサファイヤの評価は?

では、ここまでの話を踏まえて、スナ女・五十嵐による「スナック サファイヤ」の分析結果を紹介しよう。

まずは、「入店スリル度」。初入店時のドキドキ感は60点といったところか。外から中の様子がわからないため不安は募るが、ドアに料金表が張り出されているぶん怖さはない。扉を開けてしまえば、親戚のおばさんの家に来たような懐かしさもある。出迎えるママの笑顔がスナック初心者やスナ女に安心感を与えるだろう。

次に、「居心地の良さ度」はどうだろうか。こちらは70点。ベテランママの接客やほっこりする装飾品、そして手作り煮物や果物などが緊張をほぐしてくれる。ただし、常連の多くはカラオケを歌っており、選曲は古い演歌ばかりだった。会話を楽しみたい、あるいは演歌に馴染みがない方は注意したほうがいいかも。

見事にラッキーナンバーを出した常連さん

さらに、「常連客との絡み度」については80点をつけたい。客席が連結型のソファータイプなので、お互いの距離も近く、声をかけてもらえる可能性が高いのだ。素直に「この店は初めてで……」と話せば、お店での楽しみ方や周辺事情、普段は聞けない武勇伝まで話してくれる。下町ならではの人の良い常連客ばかりであった。最後に、スナ女やスナック初心者がもつべき心得について、マチエママに話を聞いた。

「心得なんてないわ。常識をもって楽しむ心があれば、すぐに皆さんと仲良くなれるわよ。歌うきっかけがなくても、私や常連さんが導いてあげるから、安心して遊びにきてほしいわ」

立石で40年。御年80歳のマチエママとスタッフ、そして常連客らに磨かれて、「スナック サファイヤ」は宝石のように輝いていた。

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