トラブル対応で株を上げる人と下げる人の差 最速で問題解決する人が実践する3つのこと

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私の配下のチームで次のようなことがありました。あるリーダーが「いま問題のあるタスクが30個もあって、どうしていいかわかりません」と私のところに相談しに来ました。話を聞くと、かれこれ半年以上、解決を先延ばしにしていたことが積もり積もって30個も溜まってしまったとのこと。プロジェクトの大きな節目が1カ月半後に迫っている中、何からどう手をつけていいかわからなくなってしまっていたのです。

私はその報告をざっと確認し、30個の問題について、

・課題の内容
・現在の状況
・担当者
・難易度
・影響度
・優先度

などの情報を図のようなマトリクスで整理するように指示しました。

このマトリクスで枠に沿って整理した結果、実は3分の1はすでにやるべきことが決まっていて、解決されていたことがわかりました。あとは、残りの課題を影響度と優先度の高いものから順次片づけていくという方針にしました。

状況を整理する枠を作ることで、これまでどうしていいかわからなかったリーダーが簡単に状況を整理し、把握することができるようになったのです。

最速で問題を解決する3原則② 全体像をとらえる

よく、「あの人は重箱の隅ばかりつつくよね」などと言われることがあります。全体のバランスを考えず、さまつなことばかりにとらわれていることを揶揄する言葉です。

では、そのような人たちはなぜ重箱の隅をつついてしまうのでしょう? 答えは明らかで、そこが「重箱の隅」であることに気づいていないからです。重箱の全体像がわかっていなければ、自分がつついているところが隅なのか真ん中なのか、把握することができません。

私が若手の頃、会議などで上司からしばしば「いま話しているものの総量はいくつなの?」「全体がわからないと判断できないな」と指摘されました。

当時は「なぜそんなことをいちいち確認するのか?」と理解できなかったのですが、自分がリーダーとして大きなチームを率いるいまとなっては、その意味がわかるようになりました。

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