トラブル対応で株を上げる人と下げる人の差 最速で問題解決する人が実践する3つのこと
たとえば、突発的なシステム障害が起こった場合。チームの様子を観察していると、慌ててしまう人と的確に行動できる人の差が、明らかに見てとれます。
混乱した状況について「複雑なまま考えている」人は、目の前のトラブルに慌ててしまい、「あれをしなきゃ、これをしなきゃ」と思いつきで動き、対応に余計な時間がかかってしまいます。ときには、さらなる障害を引き起こしてしまうこともあります。こういう人は「木部さん、トラブルです!」と報告が素早いわりに、「で、問題は何なの?」と聞くと整理して答えることができません。
「即行動」がいいとは限らない
問題を複雑なままとらえている人は、次のような行動をしてしまいがちです。
・目の前のトラブルだけを見て動き出す
・とりあえず、やってみる
こうした行動は、トラブルが起きていないとき、あるいはあまり難易度の高くない単純な仕事であれば成果に結び付くこともあります。
たとえば、「目標:電話で1件アポイントを取る」という場合。手当たり次第に電話をかけて運よくOKをもらうという方法であっても、1件であればすぐに成果が出ることもあります。
しかし、「目標:電話で100件アポイントを取る」という場合はどうでしょう。これだと仕事の難易度が高いため、何も考えずにただ手当たり次第に行動するだけではなかなか結果につながりません。
私は、「最速」でゴールにたどり着くためにいつも次の3つの原則を意識しています。
[原則①]考える枠を決める
[原則②]全体像をとらえる
[原則③]ムダに考えない
1つずつ説明します。
最速で問題を解決する3原則① 考える枠を決める
「真っ白の紙に、好きなように絵を描いてください」と言われると、何を描こうか、どこから描き始めようかと戸惑ってしまうでしょう。仕事でも、「さあ考えよう」と白紙から考え始めると、「何を考えるべきか」「何から考えるべきか」はなかなか浮かんできません。
白紙のゼロベースではなく、考えるべき「枠」を作ることで、誰でもその「枠の中」に集中して考えることができるようになります。「いま何を考えればいいか」がシンプルかつクリアになるので、戸惑うことがなくなるのです。
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