フランス人が驚く日本人の英語への「恐怖感」

社会的なプレッシャーがすごすぎないか

日本の高校でフランス語を教えているとき、日本人の外国語の勉強の仕方に驚いた。たとえば、日本では宿題をあまり出さない代わりに塾に通う学生が多かったこと。また、テストに「選択肢問題」式が多いことも意外だった。

中でも「単語帳」にはびっくりした。コンテクスト(文章)なしの単語をひたすら暗記する方法。私はこれがどれだけ実用的なのか懐疑的だ。文章なしで暗記すると、どういう場面でその単語を使っていいかわからないのではないか。単語も日常会話では使わないようなものばかりだった。

一方、フランスでは外国語を学ぶ場合、会話や文章を読んだり、分析したりすることが多く、「暗記」自体あまりしない。塾が存在しない代わりに、宿題を大量に出されて、文章を埋める練習、書く練習などをする。ただ、日本のやり方がダメで、 フランスのほうが正しいというつもりはまったくない。結局のとこ ろ、大事なのは自分に合った方法を見つけることだと思う。

できるならばアクティブに!

語学について話すとき、「アクティブとパッシブの理論」で説明するのが好きだ。アクティブは自発的に動くこと。パッシブは受身の状態だ。

学校の授業は完全にパッシブだと思っている。指導者の話を聞いて、それを繰り返し、ノートに写して、宿題をしても、それは自分の意思で動いているわけではない。もちろん、外国語の授業がまったく無駄だと言っているわけではない。ただ、それだけでは話せるようにはならないと思う。

逆に、自発的に動くと、効率がぐんと上がる。たとえば、昔から大好きだったマイケル・ジャクソンの曲の歌詞を辞書で引いてみる。次に声を出して歌ってみる。さらに、辞書に載っていなかった表現があったら、ネイティブの人を探して意味を聞いてみる。実際にその表現を使って間違ったら恥ずかしいかもしれないが、恥ずかしい思いをすることでその表現を忘れることはなくなる。ポイントは、前向きに、そして自分の意志で動くことだ。そして動機が強くないと自発的に動けないだろう。

もう1つ、私なりの語学上達のコツをお伝えしたい。それは「恥をかくこと」である。語学を学ぶとき、さまざまな場面で恥をかく。外国人と話すのは恥ずかしいだろうし、同じクラスの方の前で発言するのは恥ずかしいだろう。また、上手に発音したら、カッコつけていると思われるのは嫌かもしれない。

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